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「NFTの夏、これまでとこれから」特集

2021年08月27日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 「NFTの夏、これまでとこれから」特集
    • 【紹介レポート①】論考・NFTによるデジタルアートはアート市場に受け入れられるか
    • 【紹介レポート②】Hashmasksの概要 巨額の資金がやり取りされるデジタルアートの最新プロジェクト

「NFTの夏、これまでとこれから」特集

出典:https://dune.xyz/PierreYves_Gendron/opensea---metrics
執筆時点でのNFT市場は夏でしょうか。上図表はNFTマーケットプレイスOpenseaの米ドル建て取引量の推移を示したものですが、2021年8月26日時点の8月取引量が$2.1Bを上回っています。これは先月7月の月間取引量$301Mであったことに対しておよそ7倍です。

これを見る限りは、昨年のDeFiの夏を彷彿とさせる何かがNFT市場で起きているように思えます。
以前の特集記事「NFTバブルは本当にはじけたのか」で2021年3月前後を境に起きた取引量の増加と減少を筆者は2021年前半を颯爽と駆け抜けた「NFTバブルの残像」と表現しましたが、この際のピークである3月月間取引量(Opensea)はおよそ$122Mであり、今の視点で捉えるとそれは今につながる「はじまりの気配」にすぎなかったということがわかります。
この以前の記事内で2021年前半に駆け抜けたNFTバブルは「NFTという大きな主語で表現できるものなのか」ということを問い、それはアート/コレクティブとは別の主語が台頭するのではないかと筆者は言及しましたが、これは半分正解で半分間違いでした。
少なくとも間違いではなかったのは2021年前半のブームは終わってはおらず、執筆時点でのブームで語られるNFTの主語は当時とは同じではなかったということです。
そして間違っていたのは2021年前半はアート/コレクティブ(PFP)NFTが主語であり、7〜8月時点で話題となる主語は
  • 「フルオンチェーン&ジェネレーティブな」アートNFT
  • 「部族化したコミュニティのタトゥーのような」コレクティブ(PFP)NFT
であり、実は同じ主語を個別に発展させたものであったという点です。
この点は「NFTの普遍性と個別性」【前編】【中編】【後編】(有料コンテンツ)の一連のレポートで解説しています。
参照:https://twitter.com/GilbertNikolaus/status/1430249248805822465
参照:https://twitter.com/Cryptonades/status/1430729180405280768/photo/1
そしてこの後に続くNFTの主語は何なのでしょうか。執筆時点では上画像のようにアート/コレクティブNFTを「場に飾る(見せる)」やMusic NFTで「場に集う」のような「場の社会性」をテーマにした事例が散見されるようになってきています。加えて別の文脈ではNFTそのものに知性を与えたiNFT(intelligent NFT)という流れも出てきています。

これはソーシャルネットワークやメタバースという言葉との結びつきの強まりを感じさせる現象であるように感じます。
では、今後はどのようなシナリオが考えられるのか、この流れを踏まえた一つのシナリオについては以下のレポートで考察を行っています。
また現在のNFT動向にみられるように、NFTはもはや消費するだけではなく、個人やコミュニティが生産や二次創作するプロシュマーモデルであるとも言え、誰もが手軽に作って表現するためのツールにもなりつつあります。

この動向を見据えて、NFTの発行方法を記した以下のレポートを公開しております。無料会員の方もご覧いただけますので、こちらも併せてご参考ください。
最後にNFT市場のこれまでとこれからの流れをより良く掴んで頂けるように2021年春に話題となったアートNFTに関する論考と、アート/コレクティブNFTとして同じく春に話題となったHashmasksを概説したレポートの計2本をご紹介します。

【紹介レポート①】
論考・NFTによるデジタルアートはアート市場に受け入れられるか

既存アート市場を概説した上でNFTによるデジタルアート市場の今後について著者の考えを論じたレポートです。2021年8月時点でもNFTのデジタルアート市場は確立した価値基準が存在するわけではなく、それ故にまさにこれからどのような価値が与えられていくのかを考える上で参考となるレポートです。

【紹介レポート②】
Hashmasksの概要 巨額の資金がやり取りされるデジタルアートの最新プロジェクト

2021年初旬にスタートして、瞬く間に巨額の資金がやり取りされるようになったデジタルアートのプロジェクト「Hashmasks」を概説したレポートです。基本概要に加えて、特異とされた理由について著者による考察が行われています。

※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。

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