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「EIP-1559を理解する」特集

2021年08月13日

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「EIP-1559を理解する」特集

執筆時点のおよそ1週間前である2021年8月5日のEthereumロンドンハードフォークでアクティベートされたEIP-1559とは何か、今回はその概要と今後のEthereum(ETH)への影響と見通しに対する理解を補助することを目的に関連レポート計2本をご紹介致します。
参照:https://github.com/ethereum/EIPs/blob/master/EIPS/eip-1559.md
EIP-1559はVitalik Buterin氏、Eric Conner氏らが2019年4月に提出したEIP(提案書)です。このEIPは将来のEthereum2.0を前提に、Vitalik氏がETHはSupersonic moneyになる、と言及し、のちにETHはultrasound moneyになるというミームとなりEthereumコミュニティ界隈で知られる概念となりました。

ultrasound moneyというミームはEthereum2.0のリサーチャーとしても知られるJustin Drake氏が提唱し始めたもので、主にBanklessがこの概念の普及に努めています。Banklessについてはこちらのレポート(有料コンテンツ)で解説しています。
EIP-1559の提案内容は大きく以下二つあり、Base feeモデルの変更が焦点となります。
  • BASE FEE (基本手数料)をベースにしたオークションモデルへの変更
  • BASE FEEで支払われたトランザクション手数料のバーン
参照:https://ultrasound.money/#join-the-fam
執筆時点ではNFT市場が活発化していることもあり、Openseaだけで約3,927ETH(全体で約31,171ETH)がバーンされており、DeFi関連と合わさり平均するとおよそ3.24ETH/分のペースでバーンされています。
EIP-1559のみでETHはultrasound moneyになるわけではありませんが、1要素として重要であり、今回の特集を通じて、ETHとはどんな資産になることを目指しているのかを理解するための参考にしていただければと思います。

※EthereumのキラーコンテンツといえばDeFi、でしたがDeFiに加えてNFTの動向もここ数ヶ月は目が離せない状態です。EIP-1559の導入により、オンチェーンアクティビティの増加がETHをバーンするペースの増加を同時に意味するものにもなり、その結果DeFiのみでなく、NFTのオンチェーンアクティビティがETHのバーンペースに影響する可能性が高くなっています。この両市場動向を追う分析レポートを毎月公開しておりますので、今回の紹介レポートと併せてご参考ください。

【関連レポート】
DeFiマーケットレポート【21年8月版】
NFT(Non-Fungible-Token)動向レポート【8月版】

【紹介レポート①】
EIP-1559の概要|ETHのトランザクション手数料モデル変更とETHのインフレーションレート下落に繋がる提案

本レポートでは、EIP-1559の提案内容の概説と以下の文中に記されたETHの資産としての性質の変化について解説しています。
1stレイヤーのブロックチェーンのネイティブトークンは、ブロック生成者にインセンティブを与える必要がありますので、常にインフレーションをすることが一般的です。
しかし、EIP1559では手数料で支払われたETHをバーンすることによってデフレーションもし得るコモディティに資産の性質を変化させようとしています。

【紹介レポート②】
Ethereum(ETH)の2021-2023年の中期的な投資見通しについて

EIP-1559を含むEthereum(ETH)開発トレンドやETHの価格に影響しうる機関投資家動向を踏まえて2021-2023年の中期的な投資見通しを解説したレポートです。EIP-1559はultrasound moneyとなるための一部であり、その他の要素を包括的に理解することでETHというアセットが見据える方向性が掴みやすくなります。

※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。

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