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レンディングプラットフォームであるAaveとCompoundを比較してDeFiトップレベルのプロトコルの競争戦略を考察する

2021年02月10日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • 数字で見るAave vs Compound
    • トークンの時価総額
    • TVL(Total Value Locked)
    • 借り入れ総額
    • ユーザー数
  • 機能で見るAave vs Compound
    • 銘柄数
    • トークンエコノミクス
    • 独自の機能
  • 今後の競争戦略の差を考察する
  • 総論

前提

本レポートでは、Ethereum上のDeFi(分散型金融)の2大レンディングプラットフォームであるAaveCompoundを比較しながら、DeFiプロトコルの競争戦略を考察することを試みます。
AaveとCompoundはスマートコントラクトにデポジットされた資産総額(TVL:Total Value Locked)ではそれぞれ2位と3位であり、2021年2月現在、DeFiの全プロトコルの中でもトップを争うプロジェクトとなっています。

参照:https://defipulse.com/
二つのプロジェクトの仕組みは類似しており、基本構造はマネーマーケットプロトコルです。Ethereum上のスマートコントラクトに流動性プールが存在しており、貸し手はその流動性プールに資金を預けて金利収入を得ることができ、借り手は担保資産を差し入れ金利を支払うことによって流動性プールから借り入れを行うことができます。貸し手と借り手のそれぞれのユーザーが受け渡しする金利は、そのときの流動性プールの需要と供給に応じてアルゴリズムが自動的に決定しています。また、これらのマネーマーケットプロトコルでは、借り手は担保資産を差し入れしており、担保資産の価格が市場で下落し基準値以下になった場合はスマートコントラクトが自動で清算し担保資産の強制没収を行います。つまり、スマートコントラクトがマネーマーケットにデポジットされる貸し手と借り手の資金バランスを保ち、流動性プール内の資金量は常に矛盾しない設計になっています。
AaveとCompoundはこのような基本設計は同じながら、細かい機能などに差があります。それぞれの基本概要は下記で解説しています。
関連レポート:Aaveの概要 老舗チームによる新興レンディングプラットフォーム
https://hashhub-research.com/articles/2020-01-31-aave-overview
関連レポート:Ethereum上のMoney MarketプロトコルのCompound Protocolを概観する
https://hashhub-research.com/articles/2019-02-14-compound-protocol
今回のレポートは類似の機能を持ちながら、どちらもDeFiのトッププロダクトに位置しつつあるプロジェクトを数字や機能の面から比較して、DeFiの分野での競争戦略の理解を深めることを目的とします。
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