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Kinetiqの概要|Exchange-as-a-Service(EaaS)を標榜するHyperliquidリキッドステーキングプロトコル

2025年08月06日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • Kinetiqのコアメカニズム:kHYPEとStakeHub
    • リキッドステーキングの基本フローとkHYPE
    • StakeHub:自律的なバリデーター委任システム
    • セキュリティ:スマートコントラクト監査状況
  • Kinetiqのプロダクトスイートと多層的なターゲットユーザー
    • 一般投資家向け:kHYPEによるDeFi活用
    • 機関投資家向け:「iHYPE」によるコンプライアンス対応
    • プロトコルビルダー向け:「Launch」によるExchange-as-a-Service (EaaS)
  • 総括
高頻度取引(High-Frequency Trading)に特化してゼロから設計されたレイヤー1(L1)ブロックチェーンであるHyperliquidは、DeFiLlamaによればTVL(Total Locked Value)は20億ドルを超え、直近の24時間Perp取引高は約10億ドルの最大規模のDeFiブロックチェーンです。

https://defillama.com/chain/hyperliquid-l1?perpsVolume=true


そんなHyperliquidにネイティブで構築されたプロトコルである、Kinetiqが今回のレポートの主題です。Kinetiqは、ノンカストディアルのリキッドステーキングプロトコルとして定義されます 。しかし、その役割とビジョンは、単一のアプリケーションの提供に留まるものではありません。
今回は、Kinetiqのコア技術であるリキッドステーキングトークン「kHYPE」や自律的バリデーター委任システム「StakeHub」の仕組みから、機関投資家向けソリューション「iHYPE」、そしてExchange-as-a-Service(EaaS)を標榜する最新プロダクト「Launch」までをまとめます。

DeFiLlama:2025/08/05時点のHyperliquidにおけるTVLランキング。Kinetiqはローンチから数ヶ月足らずで8億ドルを超えた。


なお、執筆現在ではkPointsというポイントを配布しています。エアドロップに関しても期待されます。

関連レポート:HyperliquidのHIP-3は、分散型金融の新たな市場基盤を拓く

Kinetiqリンク

Kinetiqのコアメカニズム:kHYPEとStakeHub

リキッドステーキングの基本フローとkHYPE

Kinetiqの基本的な機能は、リキッドステーキングです。ユーザーは、HyperliquidブロックチェーンのネイティブトークンであるHYPEをKinetiqのプロトコルにステークします。その対価として、ユーザーは同価値のリキッドステーキングトークン(LST)、すなわち「kHYPE」を受け取ります。

https://docs.kinetiq.xyz/liquid-staking-primer


このプロセスの中心的な価値は、資本効率の向上です。通常、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)ネットワークでトークンをステークすると、その資産はロックされ、他の用途に利用できなくなります。
しかし、kHYPEを保有することで、ユーザーはHYPEのステーキング報酬(例えば年利約2.18%など)を受動的に得ながら、同時に資産の流動性を維持して、HyperEVM(Hyperliquid Perp DEXと相互運用されるレイヤー1)で運用することができます。

https://kinetiq.xyz/earn


StakeHub:自律的なバリデーター委任システム

KinetiqにステークされたHYPEの運用は、預けられたHYPEは、単一の特定のバリデーターに委任されるのではなく、「StakeHub」と名付けられた自律的な評価・委任システムによって、最もパフォーマンスの高い複数のバリデーターに自動的に分散して委任されます。

https://kinetiq.xyz/validators
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