Velodromeの概要 レイヤー2上で存在感を出す新しい仕組みを用いた分散型取引所
2022年08月15日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Velodromeを理解するための前知識
- Velodromeの仕組みとトークンエコノミクス
- VELOトークンのディストリビューションスケジュール
- 総括
前提
本レポートでは、Velodromeの概要を解説します。VelodromeはEthereumのレイヤー2であるOptimism上で存在感を出す新しい仕組みを用いた分散型取引所です。2022年6月にローンチしました。
2022年7月から8月にかけてOptimismのエコシステムは急速に成長しており、ネットワーク全体のTVLは$1Bを超えました。Velodromeはその中でTVLランキングでは3位で、分散型取引所の分野では1位となり、Uniswapを超えるプロジェクトとなっています。
数年も経過すればEthereumのアプリケーションの主軸はレイヤー2に移行するとも予測する声も多い中で、そのレイヤー2上で存在感を示しているのがVelodromeです。
Velodromeは新しいタイプの分散型取引所ですが、その仕組みは若干複雑です。その仕組みは、Curve、Votium、Solidly(3,3)の要素を組み合わせた設計となっています。文中でもある程度は解説しますが、前提知識として以下のレポートを事前に読むとVelodromeの理解がしやすくなります。
関連レポート:Bondメカニズムと(3,3)メカニズムのエコノミクス
VelodromeはSolidlyのコードをフォークして改良を加えたものとなっています。SolidlyはDeFiプロジェクトを連続的に生み出す開発者Andre Cronje氏によるFantom上の分散型取引所のプロジェクトでしたが、紆余曲折を経て2022年3月のローンチからすぐにプロジェクトは実質的に解散状態になっています。プロトコルのコードの不具合などが要因ではなく、ファウンダーがコミュニティに幻滅してプロジェクトを投げ出した格好です。
Velodromeの創業者はSolidlyがローンチした時点でFantomのコミュニティで活動しており、その仕組みを引き継いでOptimism上で展開しようとしている開発者です。
今回はVelodromeの概要・仕組み・トークンエコノミクスを紹介します。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。