「L2クロスチェーンブリッジ」特集
2021年09月24日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 「L2クロスチェーンブリッジ」特集
- 【紹介レポート①】Hop Protocolの概要 レイヤー2間で流動性を形成するブリッジプロジェクト
- 【紹介レポート②】ConnextおよびVectorの概要 レイヤー2やサイドチェーンを横断するクロスチェーン流動性ネットワーク
「L2クロスチェーンブリッジ」特集
執筆時点の2021年9月24日現在、Optimism及びArbitrumのメインネット公開に伴い多くのアプリケーションがレイヤー2(以下L2)で展開し始めています。
例えば下画面はArbitrumで展開しているdApps(分散型アプリケーション)の一部を表示しており、さまざまなアプリケーションが展開していることがわかります。ただし入金額(User deposits)やアクティブユーザー数(24h users)はご覧の通りL1や主要なサイドチェーンと比較して少ないのも現状です。
例えば下画面はArbitrumで展開しているdApps(分散型アプリケーション)の一部を表示しており、さまざまなアプリケーションが展開していることがわかります。ただし入金額(User deposits)やアクティブユーザー数(24h users)はご覧の通りL1や主要なサイドチェーンと比較して少ないのも現状です。
このように執筆時点でのL2利用はまだ一般的とは言えませんが、その一つの要因と考えられるのがOptimism(公式ブリッジ)やArbitrum(公式ブリッジ)の公式が公開しているクロスチェーンブリッジにあります。特にユーザーがL2からL1に資産を引き出す場合のEXIT期間の長さにあり、公式ブリッジはセキュリティ面や取引手数料が安価であることが長所と言えますが、一方でL1引き出しに7日間かかるということは明らかな短所です。このようにL2に資産を一定期間拘束されてしまうことからL2公式クロスチェーンブリッジを「監獄」と揶揄する風潮もあることからもこのEXIT期間を好ましく思っていないユーザーが一定いることがわかります。
この課題を解消することを目的として最近増えてきているのがサードパーティのクロスチェーンブリッジです。例えばHop ProtocolやSynapse Protocol、Celerチームが開発するcBridge、Connext、Anyswap、BTC<>ArbitrumであればRenBridgeなどが例として挙げられます。
これらは総じて、セキュリティや追加のコスト(L1 Tx手数料に加えて、プロトコルTx手数料とスリッページが発生します)をいくらか犠牲にして、公式ブリッジの短所であるEXIT期間を短縮していることを長所としています。
今後もサードパーティ製のさまざまなブリッジが新たに提案されることが予想されますが、実際の利用時には利便性に目を向けるだけではなく、トレードオフとなっているリスク(セキュリティ、コスト)にも着目する必要があります。
これらサードパーティによるクロスチェーンブリッジをより良く学びたい方向けにおすすめのレポート計2本ご紹介します。L2の今に触れてもらうこと、そして期待と懸念を含めたその将来性を理解するための材料として役立てていただければと思います。
【紹介レポート①】Hop Protocolの概要 レイヤー2間で流動性を形成するブリッジプロジェクト
Hop ProtocolはEthereum<>Arbitrum、Ethereum<>Optimism、Arbitrum<>Optimismなどをサポートするサードパーティ製のクロスチェーンブリッジです。執筆時点ではUSDC、USDT、DAI、MATICをサポートしています。
【紹介レポート②】ConnextおよびVectorの概要 レイヤー2やサイドチェーンを横断するクロスチェーン流動性ネットワーク
レイヤー2やサイドチェーンを横断するクロスチェーン流動性ネットワークを開発しているConnext及びVectorを概説したレポートです。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。