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Alchemixの概要 資本効率性を高めた合成資産プロトコル

2021年04月20日

目次

  • 前提
  • Alchemixの基本概要
  • VaultsとTransmuter
  • 独自トークンのALCXの概要
  • 総論

前提

本レポートでは、合成資産を生成するEthereum上のプロトコルであるAlchemixについて解説します。
合成資産とは、SynthetixMakerDAOに代表される形式で、ある資産を担保に別の資産(例えばステーブルコインや株式にソフトペグされたトークン)を生成することを指します。
Alchemixにおいては担保資産を担保として死蔵させておくだけでなく、担保資産で流動性マイニング(イールドファーミング)をすることによって高い資本効率性を実現するのが基本的なアイデアです。流動性マイニング(イールドファーミング)について基本的な解説は下記のレポートをご覧ください。
本レポートではAlchemixの概要とガバナンストークンのALCXについて解説します。

Alchemixの基本概要

Alchemixは、流動性マイニング(イールドファーミング)をしているアドレスが保有する債権トークンを担保にして合成資産を生成するEthereum上のプロトコルです。
Alchemixの基本的なコンセプトとしては、ユーザーは流動性マイニングをしながら報酬を得て、その報酬を享受したまま債権トークンのスマートコントラクトに差し入れして合成資産を生成できるという点です。2021年4月の執筆時点で生成できる合成資産はalUSDというステーブルコインです。つまり流動性マイニングをしながら収益を得て、alUSDという別のアセットも運用できる点でユーザーに極めて効率性の高い資産運用の可能性を与えています。
AlchemixはSpartan Capitalをリード投資家にDelphi Ventures、Nascent、CMS Holdings、Maven 11、Genesis Block Ventures participatedなどから$3.1 million(310万ドル)のストラテジックラウンドとして資金調達をしています。
また、シードラウンドで、CMS Holdings、Alameda Researchなどから$4.9 million(490万ドル)を調達しています。
2021年4月現時点ではメインネットローンチはしているものの、スマートコントラクトの監査はなされておらず使用にはリスクが伴うシステムとなっています。
Alchemixを構成する要素は以下のように分類されています。
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※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。