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MakerDAO/DAIの概要、Ethereumの経済圏で広く利用される分散型Stablecoin

2018年11月13日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • ブロックチェーンの経済圏の中でStablecoinは何故重要か
  • DAIはどのように生成されるのか
  • DAIの返済、CDPのスマートコントラクトのクローズ
  • 担保資産の価格下落時にどのように調整をするか
  • DAIを利用してユーザーはどのように投資行動のオプションが広がるか
  • Multi Collateral Daiへの移行
  • MKRのトークンモデルの巧妙な点
  • MakerDAOのガバナンスモデル、MKRによる投票
  • MakerDAOの主要な投資家、ディストリビューション
  • a16zからの戦略的投資の受け入れ、MKRのディストリビューションとガバナンスについて所感
  • L4 venturesによるStablefundの取り組みなど
  • StablecoinとしてのDAIのリスクや安全性
  • MakerDAO関連の各種ツールリンク集
  • 総論

前提

本レポートでは、Ethereumの分散型金融で広く利用がされ始めているDAIと、その裏側のMakerDAOについて解説と考察を行います。
MakerDAOのネイティブトークンであるMKRは、StablecoinのDAIの裏側にあるがガバナンストークンです。
下記のレポートで示しましたが、MakerDAOのネイティブトークンです。は執筆時点において、Ethereum上にあるトークンで最も時価総額が高いトークンです。(将来的に独自チェーンに移行を行う予定のERC20トークンは除きます。)
*レポート:ブロックチェーンの経済圏の中でどのようなトークンに価値がつくか。ミドルウェアプロトコルはなぜ重要か?
https://hashhub-research.com/articles/2018-11-11-middle-ware-protoco
DAIは、ユーザーが、分散的にETHを担保にして、それをもとにStablecoinが発行されています。
Ethereumの価格が下がると担保プールが調整されて、DAIは常にほぼ等価のETHとペグされ、おおよそ1DAI=1USDにターゲットされるという仕組みです。
2018年にStablecoinがバズワードになって、様々なStablecoinが登場してきましたが、そのほとんどは銀行に等価の米ドルを預けてトークンを発行するカストディ形式です。
また、これ以前にも分散的に管理をするStablecoinは考案されてきましたが、DAIほどしっかり使われ、有用性の実証をし始めている例は今のところありません。
DAIは、現在、多くのDEXやEthereum上のアプリケーションで採用されています。
本レポートでは、このDAIの仕組みから、MakerDAOのガバナンスモデル、その周辺のファンド・投資家の関係性などについて解説を行います。
DAIとMakerDAOは、仕組み自体も非常に興味深く、Ethereum上で最も重要なプロジェクトですが、それをアダプションするためにファンドの協力を多く得ていることも特筆すべき点で、本レポートではこの点もカバーします。
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※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。