ICP NFTの2024年の動きを概観する -「2年前と比べて、如何なる進化を遂げたか?」-
2024年10月29日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- 1.データの分析と考察
- ①フロア価格の推移
- ②レア個体の購入率
- 2.Motoko:「ICPの象徴として、どのような積み重ねが為されたのか?」
- ①取引高での躍進と首位獲得
- ②開発言語Motokoの存在感の向上
- ③二次創作の爆発的な普及
- 3.Poked Bots:「大幅な値下がりを回避した要因は何か?」
- ①アニメやゲーム開発の進展
- ②Dfinity Foundationとの繋がりの連想
- 4.BTC Flower (Flower Power):「価格から価値への転換には、如何なる条件が必要か?」
- ①Flower Powerの活動評価
- ②投機的エネルギーの除去、今後への期待
- 5.おわりに 「ICPの今後についての雑感」
前提
本レポートでは、2024年10月現在の、ICP NFTの動きを概観します。
また本レポートは、2022年12月に執筆した「ICP NFTの概要」というレポートの続編にあたります。
ICP NFTの概要 -「なぜ、ICP NFTが盛り上がっているのか?」を深掘りする-
https://hashhub-research.com/articles/2022-12-03-icp-nft
https://hashhub-research.com/articles/2022-12-03-icp-nft
最初に、下記のグラフ(ICP NFTの総取引数量の推移)をご覧いただきたいのですが、2024年初頭のデータに注目すると、Motoko Ghosts(以下Motoko)の急激な躍進が一目で分かります。
これは、2024年1月に行われた、$MOTOKOトークンが、Motokoホルダーにエアドロされたことが背景にありました。
Motoko Ghostsの概要 - エアドロを切り口とした、ICP NFTの再考察 -
https://hashhub-research.com/articles/2024-01-16-motoko-ghosts
https://hashhub-research.com/articles/2024-01-16-motoko-ghosts
前回のレポートでは、2022年2月頃に、「ICP NFTのバブルが発生した」と記載しました。
これは、2022年2月上旬に、「BTC Flowerのホルダー全員に、ETH Flowerをエアドロする」というアナウンスをきっかけとして、BTC Flowerの取引高の急上昇が、他のNFTプロジェクトに波及したものでした。
今回も、$MOTOKOトークンのエアドロをきっかけに、多くの取引がMotokoに集中し、短期間で取引高が急上昇しました。
その為、2024年1月頃を「第2のICP NFTバブルが発生したのでは?」という仮説が浮上しました。
しかし今回の場合、他のプロジェクトへの波及効果が限定的であることが観察されることからも、この現象を「バブル」とまでは言えないと考えられますが、敢えて言うのであれば、「プチバブルが起こった」とは言えるかもしれません。
しかしその一方で、各NFTプロジェクトの詳細データを調べてみると、いくつか興味深い点が見つかり、新たな仮説が浮上しました。
そこで本レポートでは、ICP NFTの上位プロジェクトである、Motoko、Poked Bots、BTC Flowerのデータを分析した上で、考察を行っていきたいと思います。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。