Vertalo Real Estate(VRE)の概要|不動産STOをサポートするSaaSプラットフォーム
2021年05月22日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Vertalo Real Estate (VRE) の概要
- Vertaloが対象とする私募不動産ファンド(私募REIT含む)市場
- VREがサポートするSTOプロジェクト
- 総論
前提
本レポートでは不動産セキュリティトークンプロジェクトの展開をサポートするVertalo Real Estateを概観します。
Vertalo Real Estateは米国のトランスファーエージェントであるVertalo社の不動産部門です。Vertalo社の概要、提供プラットフォーム、ビジネスモデルは関連レポートで解説していますのでそちらをご参照ください。
【Vertalo社要点整理】
- VertaloはSEC登録のトランスファーエージェント
- 取り扱うアセットは私募債等のプライベートアセット
- 【発行者へのサービス】キャップテーブル管理(株主名簿管理の効率化)、独自のV-tokenと呼ばれるセキュリティトークン発行機能
- 【ユーザー(主に機関投資家)へのサービス】デジタル、非デジタルの如何を問わない資産の一元管理、UXを意識したKeyless Wallet
- APIベースのデータ管理プラットフォームであり、オンボードしている投資家や発行者をエコシステムに参加する各プレイヤー(カストディアン、KYC/AMLプロバイダー、流動性(tZero等)など)に接続
- 以上の仕組みをサービスに内蔵することにより、発行者が負担するコンプライアンスコスト、事業運営費の削減、現金および配当金の流れの効率化、不正取引への対処、流動性の確保といったSTOに関わる包括的なソリューションを提供
また不動産をセキュリティトークンとして取り扱う利点については以下の関連レポートで6項目に分けて解説しています。Vertalo Real Estateが取り扱うアセットは私募不動産ファンド(私募REITを含む)ですので、流動性の低さ、管理コスト高が課題であり、その解消のためにブロックチェーンベースのトークン化が期待されています。
関連レポート:不動産トークンの6つの効用およびトークンのライフサイクル
Vertalo Real Estate (VRE) の概要
Vertalo Real Estate(以下VRE)のミッションは「不動産市場の流動性を飛躍的に高める」ことです。
Vertaloのその他同社プラットフォーム同様に、基本的にはわかりやすいUXを意識して一般的な投資家の障害となるブロックチェーン固有の概念を避けたシンプルな体験を重視しており、その上でブロックチェーンの利点を投資家や発行者に提供しています。
【VREの特徴】
- ブロックチェーン(Tezos、またはEthereum)を背後に据えたデジタルインターフェースにより投資家&不動産管理の効率を最適化
- スマートコントラクト技術導入により、取引の機能を拡張し、キャッシュフローを改善し、サイクルタイムを短縮
- ブロックチェーン技術を採用することで、高いセキュリティと規制遵守を維持
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。