Band Protocol概要 クロスチェーン間でオラクルを実現するプロジェクト
2020年09月05日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Band Protocolの基本概要
- 分散型オラクル実現のための設計
- Data Sources
- Oracle Scripts
- 開発者がオラクルデータを取得する手順
- BANDトークンのユースケース・ディストリビューション・主要投資家
- トークンのユースケース
- 主要投資家
- トークンディストリビューション
- 総論
前提
本レポートではBand Protocolの概要について解説します。Band Protocolは現実世界のデータとAPIを集約し、スマートコントラクトに接続するクロスチェーンデータオラクルプラットフォームです。
オラクルとはブロックチェーン外部のデータをブロックチェーン上に送信する仕組みを指します。例えば「今日の東京都の気温」という情報はブロックチェーン上に存在しません。そのデータをブロックチェーン外部からブロックチェーン上に送信して、それをトリガーに「今日の気温が28度以上であれば○○を執行する」というスマートコントラクトを構築したい場合にオラクルが必要になります。
これについて詳しくは下記のレポートを参照ください。
関連レポート:ブロックチェーンのオラクル問題を理解する オラクルに関する主要プロジェクトの概観
https://hashhub-research.com/articles/2019-01-24-overview-oracle
https://hashhub-research.com/articles/2019-01-24-overview-oracle
このような外部情報をブロックチェーンに取り組むオラクルを、どのように不正の余地なく設計をするかについては様々な試行錯誤がなされています。外部データが不正に送られてしまうと、そのデータを元にした取引ロジックなどを構築することも出来ないからです。
2020年現在最も利用されているオラクルプロジェクトはChainlinkです。
関連レポート:オラクルシステムとして存在感を示すChainlinkの概要・トークン設計。GoogleやSWIFTとも提携する分散オラクルプロジェクトとは
https://hashhub-research.com/articles/2019-09-12-chainlink-overview
https://hashhub-research.com/articles/2019-09-12-chainlink-overview
本レポートで取り扱うBand Protocolは、Chainlinkとはまた異なる設計になっています。
Band Protocolはオラクル機能を担う独自ブロックチェーンです。本稿では同プロジェクトの基本概要、オラクルがどのように機能しているか、トークンの役割などを解説します。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。