yearn.financeとYFIトークンを軸にDeFiの最前線を理解する
2020年07月27日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- yearnのプロダクトリスト
- yearnの開発者
- 独自トークンYFIの概要と配布方法
- CurveのY Poolへの流動性提供
- DeFiエコシステムの考察
- 総論
- 参考
前提
本レポートではDeFi利用の最適化を提供するyearn.financeのプロダクトと独自トークンYFIの概観を行います。YFIは一時$4,000の値を付け、現在も$3,000程度で推移しており、時価総額は80億円、既にランキングで100位以内に位置しています。
*参照レポート:乱立するDeFiトークンの一覧 各プロジェクトの近況と各トークンの概要
https://hashhub-research.com/articles/2020-07-23-list-of-defi-tokens
https://hashhub-research.com/articles/2020-07-23-list-of-defi-tokens
yearnのサイト(https://yearn.finance/)にアクセスすれば明らかな通り、非常に簡素なプロダクトであり、開発者は基本的にAndre Cronje一人です。また、彼はTwitterのプロフィールで「プロダクトでテストしている」と記載している通り、元々は彼自身がDeFiを快適に利用するために作ったツールがyearnであり、コードレビューは行っていないか、非常に簡素なものであり、通常のDeFi以上にリスクを含むものとお考え下さい。
※ブロックチェーンのコード監査を行うTrailOfBitsのメンバーであり、セキュリティ業界で高い評価を得ているsamczsun(https://twitter.com/samczsun)氏がyearnのコミュニティに属しており、一部のバグを発見しており、コミュニティによる監査が正常に働いている側面もあります。
その一方で、YFIの配布は透明性のある方法(後述)で行われ(課題がないことを意味しません)、コミュニティフォーラムは連日、多くの提案がなされ、YFIトークンの投票によって開発が方向づけられるという形式で運営されており、その他のプロジェクトにはないいくつかの特徴を持っています。
YFIが注目を集めたのは、最初の一週間に多くのトークンが配布され、それ以降の配布は未定であったため、希少性によって投資妙味があり、多くのトークン(主にDAIなどのステーブルコイン)がYFIを得るためにロックされたためです。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。