米国CBDC、デジタルドルの方向性概説
2020年06月14日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- CBDC導入の必要性
- デジタルドル(米CBDC)のチャンピオンモデル
- 米CBDC案はなぜ「間接発行/トークン型」推しなのか
- 決済システムとしての米CBDCへの期待
- 総論
前提
本レポートは米国における中央銀行のデジタル通貨(CBDC)、デジタルドルのチャンピオンモデルについて解説します。米国のCBDC案は2020年5月にDigital Dollar Projectからそのホワイトペーパーが発行されています。
※Digital Dollar Projectとは、Digital Dollar Foundationがアクセンチュアと協力して今年初めに設立した米CBDCのワーキンググループです。
CBDCには米国の他、カンボジアのBakong、中国のデジタル人民元、スウェーデンのe-クローナ、またCBDCではありませんがグローバルに展開するデジタル通貨としてLibra財団によるLibraなどが挙げられます。米CBDCはこれらと基本的には検討すべきことは類似していると考えられますが、他と大きく異なるのは米ドルが今日の世界の主要基軸通貨であるため、その影響力を踏まえるとそのシステムは公共財としてより慎重に検討される必要があるということです。更に中国のデジタル人民元との国際的な通貨競争の観点からもその動向が注目されます。
本レポートでは、Digital Dollar Projectによるデジタルドルのチャンピオンモデルについて解説します。
※The Digital Dollar Projectホワイトペーパー(2020.5)https://www.digitaldollarproject.org/exploring-a-us-cbdcを参照。
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