Project Mariana|AMMを活用したCBDCのクロスボーダー決済の概念実証について
2023年07月08日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Project Marianaの概要
- 3つのコアコンポーネント(wCBDC、ブリッジ、AMM)について
- 国際決済におけるCBDCとDeFiテクノロジーの潜在的な利点と課題
- 総括
前提
本レポートではBISイノベーションハブが2023年6月に公開した中間報告書を参考にAMMを活用したCBDCのクロスボーダー決済の概念実証を行う「Project Mariana」を概説します。
Project Marianaは中央銀行デジタル通貨(CBDC)を使用した国境を越えた支払いプロセスを改善することを目的としたBISイノベーションハブ、フランス銀行、シンガポール通貨金融庁、スイス国立銀行による共同概念実証(PoC)です。
3つの国内プラットフォーム、3つの商業銀行、および国際ネットワークの間で、DeFi(分散型金融)テクノロジーをベースにCBDCの発行、転送、および償還を容易にする仕組みを設計しています。具体的には、AMM(Automated Market Maker)を使用した流動性プール、ブリッジアカウントなどの仕組みを導入しています。中央銀行の要件に応じた設計となっており、各国の中央銀行が管理するCBDCホワイトリストに基づいて、商業銀行がプールに流動性を提供する形を採用しています。
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