EYが取り組むブロックチェーン領域。エンタープライズ向けの業務効率化としてのブロックチェーンについて
2019年06月13日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- EY (Ernst & Young)とは
- B2Bソフトウェア・業務効率化としてのブロックチェーン
- ERPが過去30余年で実現した業務効率化
- ERPでは出来なくて、ブロックチェーンが出来ることは何か
- EYが開発するブロックチェーンのプロダクトであるEY Ops Chain Platforms
- EYが開発するオープンソースプロジェクト、Nightfall
- ブロックチェーン分析のEY Blockchain Analyzer
- ブロックチェーンを活用するとROI(投資利益率)にどれだけ効果があるか
- 総論
前提
本レポートでは、EY (Ernst & Young)社のブロックチェーン領域の取り組みについて概観します。
MicrosoftやJP Morgan、Accenture、IBMなど多くの企業が、エンタープライズ向けのブロックチェーン領域に取り組んでいます。
EYは、そのうちの1社で、エンタープライズにブロックチェーンをソリューションとして提供し、業務効率化を提案しようとしています。
ここでの業務効率化とは、複数社間で台帳を共有することによる、信用コストの削減、取引サイクルの活発化、KYCコストの削減などがはじめとして挙げられます。
EYの事例は、エンタープライズ各社が、ブロックチェーンにどのようなメリットを見出そうとしているか参考になる良い事例です。
なお、EYはコンソーシアムブロックチェーンも使用しながらも、パブリックブロックチェーンを多用します。
もはやコンソーシアムブロックチェーンの活用については、パブリックブロックチェーンと併用することが一般的な選択肢になりつつあり、コンソーシアムとパブリックどちらが優れているか、というような議論は、周回遅れの論争であると言って良いでしょう。
これについてはSecurity Tokenのレポートでも解説をしました。
*レポート:パブリック型かパーミション型か? Security Tokenをパブリックブロックチェーンとパーミション型ブロックチェーンで運用をするそれぞれのメリットとデメリット。及び将来の相互運用について
https://hashhub-research.com/articles/2019-05-09-st-in-public-blockchain-or-enterprise-blockchain
https://hashhub-research.com/articles/2019-05-09-st-in-public-blockchain-or-enterprise-blockchain
本レポートでは、このうえでEYの取り組みについて概観をしていきます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。