BlackRockのトークナイズドファンド「BUIDL」が運用資産10億ドル突破、背景と展望は?
2025年03月14日
リサーチメモ(Lawrence)
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- はじめに
- BUIDLとは?
- 運用資産10億ドル突破のポイント
- 課題とリスク
- トークナイズド資産が切り拓くRWA市場
- 参考文献
※免責事項:このレポートは生成AIで作成されており、査読は行われていますが必ずしも正しいとは限りません。重要な情報は確認するようにしてください。
リサーチャーメモ
- BlackRockのオンチェーントークン化ファンドのBUIDLが10億ドルを突破しました。これで米国債系オンチェーンファンドで最大規模に。
- RWA領域は、ビジネスの進展とともに徐々に拡大をしており大台を超えた格好です。この背景にはEthenaの割り当てが絡んでいるので、その詳細は把握しておくとDeFiと機関投資家の絡むダイナミズムをより理解できるのではと思います。
- この領域はまだ新興で今後まだ増えそうと考えています。
直近のRWA領域における主要プレイヤーの最新動向は、以下のレポートで詳細に解説しております。今回のレポートと併せてご覧いただくことで、最新の市場動向に理解を深めることができるでしょう。
はじめに
暗号資産市場のボラティリティが依然として高い中、伝統的な金融商品をブロックチェーン上に実装する「トークナイズド資産」が注目を集めています。なかでも世界的資産運用会社ブラックロック(BlackRock)の手がける「BUIDL」は、相次ぐ大口投資をきっかけに2025年3月に運用資産残高(AUM)10億ドルを突破。これはウォール街の大手による初のトークナイズドファンドとして、大きなマイルストーンとなっています。本記事では、BUIDLがいかにして10億ドル超えを達成し、その背景で何が起こっているのかを解説します。
BUIDLとは?
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ブラックロック×セキュライズの協業
BUIDLは、ブラックロックと証券トークナイゼーション企業Securitizeの協力により、米国の短期国債(U.S. Treasuries)を裏付け資産として発行されているトークン化ファンドです。 -
米ドルペッグ+デイリー配当
トークンは米ドルとペッグされ、短期国債に基づく配当が日々分配される仕組み。ステーブルコインに似た価格安定性を保ちながらも、債券由来の利回りが得られる点が特長です。 -
複数チェーンへの展開
当初イーサリアム(Ethereum)のメインネット上にローンチされましたが、アービトラム(Arbitrum)、アバランチ(Avalanche)、オプティミズム(Optimism)、ポリゴン(Polygon)、アプトス(Aptos)などにもクロスチェーン展開。ウォームホール(Wormhole)といったブリッジ技術を使い、複数ネットワーク間で流動性を高めています。
関連レポート:
運用資産10億ドル突破のポイント
1. イーサナ(Ethena)の2億ドル割り当て
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決定打となった大口投資
2025年3月13日、暗号資産プロトコルのイーサナ(Ethena)がBUIDLに2億ドルの追加割り当てを行い、BUIDLのAUMは一気に10億ドル超へ。 -
USDtbの裏付け資産に組み込み
イーサナの独自トークン「USDtb」は、USDCやUSDTなどのステーブルコインとともにBUIDLを準備資産として保持し、安定性と利回りの両面を強化。現在、USDtbの総供給量は約5億4,000万ドルに達しており、そのうち約3億2,000万ドル相当がBUIDLで構成されています。 -
DeFi担保としての注目度
BUIDLはステーブルコインに近い価格安定性に加え、米国債由来の利回りを得られる点から、イーサナ以外のプロトコルやDeFiプラットフォームでも担保資産として需要が伸びています。