暗号資産市場動向・アセットマネジメントレポート:2026年9月

2026年10月02日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • エグゼクティブ・サマリー
  • 今月のHHRレポート・ダイジェスト
    • 9月相場の背景
    • ETF運用の実務論点
    • トークン化株式と24時間市場
    • 参考レポート
  • ニュースフロー
  • 市場動向
    • 暗号資産 vs 伝統資産(9月月次リターン)
    • ETFフロー
    • DATとステーブルコイン
  • 免責事項
本レポートは、機関投資家・アセットマネジメント実務者を主な読者と想定して、HashHub Researchが当月公開したレポート・市場データを1本に集約したものである。

エグゼクティブ・サマリー


参考:

今月のHHRレポート・ダイジェスト

9月公開のレポートから、アセットマネジメント実務に関わるものを選んだ。前半は9月相場の背景とETF運用の論点、後半はトークン化株式と24時間取引の市場を扱う。

9月相場の背景

ビットコインは9月中旬に7万5,000ドル台まで下落した後に急速に切り返し、9月21日には8万7,000ドル近辺まで上昇しました。米国現物ビットコインETFには9月17日以降まとまった資金流入が続き、9月21日は+9.99億ドルでした。
9月前半にCLARITY法案の否決とFRBの利上げがあった後も、価格は20日移動平均線を下回らず、Funding Rateも急上昇していません。筆者は、各種データに過熱感は見当たらず、総合的に良い需給環境にあると見ています。

ETF運用の実務論点

2. ビットコインのフォーク「eCash」とDrivechain 投資家・金融機関が押さえるべき論点(9/7公開・平野 淳也)

2026年10月末、Bitcoinのブロック高973,728付近で、Drivechain(BIP-300/301)を有効化した独立チェーン「eCash(ECX)」が分岐する予定です。BlackRockのIBITやFidelityのFBTCはフォーク資産を放棄する方針を開示しており、ECXが価値を持ってもETF投資家には還元されない場合があります。短期の主なリスクはBTCのコンセンサスではなく、リプレイ、チェーン再編、秘密鍵管理、評価、税務といった実務面にあります。

トークン化株式と24時間市場

3. 拡大するトークン化株式市場、顧客需要はどこまで見えるのか(9/15公開・Lawrence)

RWA.xyzのStocks分類で残高が約28.58億ドルに達したトークン化株式について、市場の動きのうちどこまでを顧客需要で説明できるかを、用途別に検証しました。株式トークンでなければできない使い方のうち、数量で確認できたのは保有したまま担保などに使う再利用だけで、担保からの借入もKaminoのxStocks市場で約474万ドルにとどまります。市場を広げているのは、商品を先に出して需要のありかを探る供給側であり、参入・提携の判断では残高や商品数ではなく、用途ごとの経済性を確認する必要があります。

4. トークン化株はなぜ株価から乖離したか|BONER/HIMSが露出させた、供給・裁定・価格乖離の問題(9/2公開・masao i)

2026年8月、ミームコインBONERへの需要をきっかけに、Robinhood Chain上のHIMS Tokenが日曜夜に約132ドルで約定し、NYSEの金曜終値28.84ドルの約4.6倍まで跳ねました。公開資料上、新規発行を申し込めるのは発行時点で認定取引業者のBBVI一社に限られ、最初の新規発行は価格ピークの1時間53分後でした。筆者は、許可制の供給を一社に預けたまま、需要だけを誰でも市場を作れる場へ接続したことを問題視しています。

5. Hyperliquidのデータから読むオンチェーン先物の需要構造(9/15公開・平野 淳也)
Hyperliquidの2026年6月16日〜9月13日の90日間のデータでは、主要46銘柄の累計出来高約6,100億ドルのうち約4割がクリプト以外の先物でした。需要は韓国メモリ半導体株、原油、SpaceXなどの未上場株といった、既存市場でアクセスに制約がある資産に集中しています。筆者は、Hyperliquidをステーク担保型の上場制度(HIP-3)を備えた24時間稼働のデリバティブ基盤として見るべきだとしています。

参考レポート

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