拡大するトークン化株式市場、顧客需要はどこまで見えるのか
2026年09月15日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- エグゼクティブサマリー
- 本稿が扱う範囲と、需要を見る4つの用途
- 市場規模の内訳を見ると、残高は少数のチェーンとプラットフォームに集中している
- 株価へのアクセスは、株式トークンを保有しない取引でも実現している
- DeFi借入は確認できるが、報酬なしでも続くかは分からない
- 決済インフラは本番環境へ進み、先行する資産は現金と国債である
- 発行体と取引所には、需要が見える前から供給を広げる合理性がある
- 市場を広げているのは、需要を検証する供給側である
RWA.xyzのStocks分類では、2026年9月14日時点の残高が約28.58億ドル、直近30日の移転額が約128.5億ドルである(同分類にはETFや未公開株関連商品が含まれ、発行形態も一様ではない)。
残高には発行・償還だけでなく原資産の価格変動も反映されるため、この規模をそのまま顧客需要の大きさとは読めない。
これだけの規模がある一方で、誰のどの課題がこの市場活動を生んでいるかは見えにくい。 既存の証券口座やデリバティブに対し、株式トークンを選ぶ測定可能な優位性はどこにあるのか。 筆者の違和感は、ここにある。
利用そのものは実在する。 株価へのアクセスにも、DeFiでの預入と借入にも、取引の記録がある。
ただし、同じ残高には裁定や報酬を目的とした預入も入り、発行体や取引所が商品を配置すれば、利用者が動かなくても残高は増える。
そこで本稿は、市場規模の内訳から決済インフラでの採用まで順に観測し、トークン化株式に生じている市場活動を、どこまで顧客需要で説明できるかを検討する。 さらに、発行体や取引所が顧客需要を確認する前に商品を供給する合理性も見る。
エグゼクティブサマリー
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