Tetherの次の事業領域:USDT準備金にゴールドを拡充、トークン化ゴールドの決済インフラなどになぜ注力するか

2026年07月01日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • Tetherのゴールド戦略の全体像
    • XAUT:Tetherのゴールド戦略の中核商品
    • XAUTの直接収益性
    • デビットカード:ゴールドを「保有資産」から「消費・リワード資産」へ
    • XAUT担保レンディング:ゴールドを担保資産として流動性を提供する
    • Gold.comと資本提携
  • 総括

前提

Tetherはステーブルコインの発行量でトップの事業者です。2026年第1四半期(1〜3月)の財務報告書によると、同四半期の純利益は約10.4億ドルで、準備金の余剰額は過去最高の82.3億ドルに拡大しました。総資産は約1,918億ドルとなっています。
同社はUSDCを抑えるドルステーブルコインのトップ事業者ですが、最近はゴールドのトークン化を注力領域にしはじめています。現在のTetherは、USDTで獲得した巨大なドル流動性と収益基盤を背景に、ゴールドを準備資産、ゴールドトークン化商品、決済、担保レンディングなどを揃えて、トークン化ゴールドを金融インフラの中核資産として再定義しようとしています。
重要な前提は、Tetherの収益エンジンの中心が依然としてUSDT準備金、とりわけ米国債運用であるという点です。2026年第1四半期時点で、Tetherは約1,918億ドルの総資産、約1,835億ドルの負債、約82億ドルの超過準備を報告しています。また、米国債エクスポージャーは約1,410億ドルに達しています。一方で、貴金属、主に物理ゴールドは約200億ドル、ビットコインは約70億ドルまで拡大しています。2025年以降は、同社のゴールドの購入がゴールド市場で中央銀行の買いに次ぐ影響をもたらしていたことも話題になりました。
今回のレポートでは、同社の狙う次の事業領域について分析を試みます。
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※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。