2025年に入り、トークン化されたゴールド（金価格に連動するトークン／いわゆる金担保型ステーブルコイン）の市場が拡大している。DeFiLlamaによればトークン化コモディティ市場のTotal RWA Valueは、12月現在約40億ドル（約$4.179b）規模に達している。

またThe Blockによれば、金担保トークンの時価総額は2025年初頭の約13億ドルから約40億ドルへとほぼ3倍に拡大した。

https://www.theblock.co/post/382582/gold-backed-stablecoins-near-4-billion-as-safe-haven-demand-grows-onchain （2025/12/16公開）

この成長の背景には、コモディティの中心的な裏付資産である金価格の高騰と投資家による安全資産への需要増大がある。実際、金価格は2025年初来で50%以上も上昇し、1979年以来の大幅な上昇率とされている。マクロ経済の不透明感（各国の財政赤字拡大や通貨への不信感、インフレ懸念）や地政学リスクの高まりが金の人気を押し上げ、安全資産としての金が再評価されている。

この点について、HashHub Researchでは無国籍資産としての金とビットコインを比較しながら繰り返し論じてきた。一般公開レポートもあり、それらはHashHub Research会員種類に関わらず誰もが読むことができる。

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このような環境下で、オンチェーン上で金に連動する資産を保有できるトークン化ゴールドは注目され、徐々にその時価総額を伸ばしている。本レポートでは、トークン化ゴールドの基本的な概要を整理し、現在の主要トークン化ゴールドであるXAUT・PAXG・ZPGを比較しつつ、ユーティリティや国内での利用可能性について考察する。