Sablier V2|分散型トークンストリーミングプロトコルの可能性と課題
2023年07月20日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Sablier V2の概要
- Sablier V2の目的と目標
- Sablier V2の主要な特徴と機能
- 1.Lockup Dynamic
- 2.クリフ期間の設定
- 3.譲渡可能なストリーム
- 4.ブローカー手数料
- 5.オンチェーンフック
- 6.ストリームのバッチング
- Sablier V2のビジネスモデル
- 総括:Sablier V2の可能性と課題
前提
Sablierとは
SablierはEthereum上で動作する分散型トークンストリーミングプロトコルです。なおトークンストリーミングとは特定の時間枠にわたって徐々にデジタルトークンを送信する仕組みを指します。
具体的には、Sablierを使用すると、あるアドレスから別のアドレスへの資金の移動を時間経過に沿ってスケジュールすることができます。これは、従業員への給与支払い、定期的な支払い、サブスクリプション料など、さまざまな用途に使用できます。
例えば、従業員への給与支払いにSablierを使用すると、給与が1ヶ月ごとに一括で支払われるのではなく、時間経過とともに連続的に支払われます。これにより、従業員は自分の労働に対する報酬をリアルタイムで受け取ることができ、金銭管理がより柔軟になります。
Sablierの最新バージョン(2023年7月に導入)であるSablier V2では、さらに進化した機能が提供されており、非線形ストリーミング、転送可能なストリームNFT、オンチェーンフックなどを通じて、より多様な用途と統合が可能になっています。
トークンストリーミングとは
トークンストリーミングとは、特定の時間枠にわたって徐々にデジタルトークンを送信するプロセスを指します。これは、一定の時間間隔で一定量のトークンが受信者に自動的に送られるように設定することで実現されます。この概念は、ブロックチェーンとスマートコントラクトの技術を活用しています。
例えば、ある人が他の人に100トークンを10時間でストリーミングしたいとします。この場合、スマートコントラクトは10時間にわたって毎時間10トークンずつ送信するように設定されます。これにより、受信者は時間経過とともに徐々にトークンを受け取ることができます。
トークンストリーミングは、給与支払い、レンタル料、サブスクリプション料など、定期的な支払いが必要なさまざまなシナリオで利用できます。また、トークンストリーミングは、資金の流動性を向上させ、受信者が自分の資金をより効率的に管理できるようにするという利点もあります。
Sablierのようなプラットフォームは、このトークンストリーミングの概念を実現し、ユーザーが自分のニーズに合わせてトークンをストリーミングできるようにしています。
本レポートでは、2023年7月に新たに導入されたSablier V2の詳細な機能や利点について探求します。なおv1については以下の関連レポートをご参考ください。
【Sablier V1関連レポート】
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