2023年のDeFiの重要トレンド リアルワールドアセット(RWA)と本人確認をしたDeFi利用
2023年02月08日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- DeFiの世界で需要が高まるリアルワールドアセット(RWA)
- パブリックブロックチェーン上に展開されるリアルワールドアセットの事例
- Ondo FinanceとFlux Finance
- BackedAseets Finance
- DeFI Blue
- 今後の広まりについて筆者の予想
- 総括
前提
本レポートでは、2023年以降のDeFiの重要トレンドであるリアルワールドアセット(RWA)と本人確認をしたDeFi利用について解説します。
DeFiは2019年頃から急速に発展した暗号資産取引のエコシステムですが、これまで一切のKYCは実施されてきませんでした。DeFiにおける全ての金融機能はスマートコントラクトで構成されたプロトコルであり、株式会社の運営ではないため、KYCをする主体も存在しないという業界内のコンセンサスがありました。
株式や債券・不動産などのリアルワールドアセット(RWA)については、DeFiの世界はその規模が大きくなってしばらくの期間が経過しているものの、USドルのステーブルコインを除いて軽微な規模でしかDeFiのマーケットに組み込まれていません。また、このようなリアルワールドアセットを直接裏付け資産がなく、暗号資産担保でデリバティブとしてDeFi市場に持ち込もうとするSynthetixなどのプロトコルが存在しますが、やはりUSドル以外のアセットの規模は限定的になっています。
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そういった状況が2-3年続いていましたが、2023年以降はDeFiにリアルワールドアセットの組み込みが進むと予想されます。本レポートではこれらのトレンドについて取り上げ、現状理解を深めます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。