不動産の小口利用や所有をNFTで実現する衝撃 3億円完売したNOT A HOTELを中心に考察する

目次

  • 前提
  • NOT A HOTEL NFTの概要
  • 法的建て付け
  • 同社がNFTにすることのメリットとは
  • ビジネスモデルやプライシングに関する考察
  • 総括

前提

本レポートでは、不動産の小口利用や所有をNFTで実現する衝撃について、3億円分が完売したNOT A HOTELを中心に考察します。
所有権の分割や小口保有などはブロックチェーン、web3の領域でしばらく前から期待されていた領域です。それを不動産、アートなど様々なアセットで行う取り組みは以前からありました。海外プロジェクトでも様々な事例がありますが、NOT A HOTELについてはアプローチが異なり、日本国内で明確にマーケットに受け入れられるモデルが誕生したと言えるでしょう。なおその他の事例については以下のレポート等が詳しいです。
NOT A HOTELは2020年に設立された日本を拠点にするスタートアップで、ホテルブランド開発・販売を手掛けています。元々、NFTによる不動産の小口利用や所有からスタートしているわけでもなく、現在も販売規模などからあくまでメインはホテル(別荘)のオーナー権販売であると判断できます。
同社サービス「NOT A HOTEL」の特徴は、オーナーが自宅(別荘)として利用するか、ホテルとして貸し出すかを使い分けることができる「ホテル兼住宅」物件を販売している点です。オーナーは物件の使い分けをアプリで選択するだけで、ホテルとしてのオペレーションや清掃などは全てNOT A HOTELがサポートされるといいます。
https://shop.notahotel.com/pages/aoshima-surf
https://shop.notahotel.com/pages/aoshima-surf
つまり、ユーザーは別荘を買って、自分で好きに使ってもいいし、それをホテルとして貸し出しても良い、新しいライフスタイルを提案しています。同社は2021年末に初めて物件の売出しをして二ヶ月で約40億円を販売しました。 この際、物件一棟売りや、1ヶ月単位に細切れした所有権を販売していました。
同社が2022年夏に新しく開始したのは、それまで最も細かくても30日単位での販売だったものを、更に細かく1日単位で販売し、それをNFTで実現したNOT A HOTEL NFTです。同NFTは初回の3億円分の販売は完売しています。
https://notahotel.com/nft
今回は同社プロジェクトを切り口に、不動産の小口利用や所有をNFTにすることで可能な拡張性や、発展しうるビジネスモデルなどについて考察を行います。

恐らく実物資産をNFTに絡めた事業を検討する人や、これからそのようなNFTを買おうとする人にとって示唆ある内容になっているはずです。

NOT A HOTEL NFTの概要

まず、NOT A HOTEL NFTの概要ですが、以下の通りです。
  • NFTには2種類あり、「MEMBERSHIP」と「THE KEY」が存在する。どちらも売買できるが、公式から販売されるのは「MEMBERSHIP」。
  • MEMBERSHIP NFTは購入すると365日のうちランダムな日付が割当されて、その日にちが毎年の宿泊日になる。
  • MEMBERSHIPに記載された日程の3ヶ月前に、NOT A HOTELの鍵=THE KEYがNFTとして届く。その年に泊まれる場所はランダムになっており、THE KEYが届くまでどのHOUSEに泊まれるかはわからない。
  • MEMBERSHIP及びTHE KEYは、それぞれOpenSeaなどのセカンダリマーケットプレイスで売買やプレゼントも可能。
  • つまり特定の年に予定が合わなければTHE KEYを売却することが可能。
  • MEMBERSHIPの有効期限は47年。その期間を終えると自動的にBURNされる。
  • MEMBERSHIP Xは3泊同じHOUSEに連続して泊まれるだけでなく、全国のExclusive Houseの利用が可能。

https://notahotel.com/nft
販売はETH建てで日本を含むグローバルに行われました。すでにOpenSeaで売買もされています。なおクリエイター手数料としての費用は7.5%です。
https://opensea.io/collection/membership-s
同社のフラッグシップサービスのNOT A HOTELは別荘の所有ですが、NOT A HOTEL NFTは「偶然、旅する日がやってくる」というコンセプトで分離されています。NOT A HOTEL NFTで配布されるTHE KEYの別荘は完全にランダムで、ハイグレードのタイプは5%ぐらいの確率でしか当たらないとされています。

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