Web3スタートアップの創業者が陥る罠

目次

  • 前提
  • PMF→持続する仕組み(往々にしてそれは売上)が一番重要という身も蓋もない話
  • Web3の起業家にとっての2つの意思決定をジェフベゾス のフレームワークで考える。
  • 総括

前提

本レポートでは、筆者の視点でWeb3スタートアップの創業者が陥る罠について自論を述べます。暗号資産やブロックチェーンは長い時間軸の技術トレンドですが、その中でも昨年後半からWeb3という単語がバズワードになり、この言葉を旗印に起業家・VC・企業の関心を集めています。
『クリプト業界で定期的に起こる世代交代に向き合う思考法』 のレポートでも述べましたが、厳密にWeb3という言葉に定義はなく、ブロックチェーンを使って新しいことをする、程度に使われている場合が多いです。
Web3という言葉自体は、Ethereum共同創業者のGavin Woodのブログ「ĐApps: What Web 3.0 Looks Like」で最初に使われた言葉で、その後はEthereumとPolkadotのコミュニティの一部で使われていた言葉です。その後2021年後半からシリコンバレーがこの言葉を盛り上げて、日本でも流行った経緯があります。ブロックチェーンを使った新しいアプリケーションをつくるという意味では、直訳すると暗号を意味する「Crypto」よりも「Web3」のほうが、同じことを意味していても世間に受け入れられやすく、業界のリブランディングだったと筆者は捉えています。
そんな中、日本国内に拠点を置くVCであるCoral Capital「クリプトに関心があるものの投資に値するスタートアップが存在しない」という趣旨をブログにしました。

実は「Web3」系のスタートアップにはまだ投資したことがありません

(一部省略)

少なくともチームのうち2人がすでにクリプトに長いこと投資しているわけで、当然チームとしても興味を持っています。社内でもWeb3勉強会を開催してLayer1/2の技術動向やNFTの応用を論じたりもしています。ただ、Coralではスタートアップへの投資を検討する際に以下の2つの基本的なポイントを確認しているのですが、説得力のある答えを出せるWeb3系スタートアップが見つかっていないというのが正直なところです。
①どのような実在するペインポイントを解決しようとしているのか。
②そのソリューションが本質的な解決になるか。
実際のところ、この主張は筆者自身とても理解できる内容でした。この主張は私自身がこれから事業を始めるというWeb3スタートアップと話す際に感じる内容と似たものだからです。またSNSを見ている限り、猫も杓子もWeb3のように思えますが、筆者の観測範囲では優秀なキャピタリストほどWeb3の投資に慎重のように感じることもあります。
なぜこういった感覚を抱くかは、そこには「Web3スタートアップの創業者が陥る罠」がありそうですが、本レポートではこれを掘り下げ、筆者の考えを展開します。なお以前には下記のレポートも公開しており、今回はその続編のような内容となっております。

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