DeFi Option Vaults(DOVs)の誤解を解く
2022年07月11日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 目次
- 前提
- DeFi Option Vaults(DOVs)の利益の源泉
- オプションの性質とボラティリティ
- 総論
目次
- 前提
- DeFi Option Vaults(DOVs)の利益の源泉
- オプションの性質とボラティリティ
- 総論
前提
本レポートではDeFiエコシステムにおける原資産を保有しながらオプションの売りや買いを組み合わせた戦略(ストラテジー)を自動で運用するサービスである、Option Vaults(DOVs)について一般的に誤解されている点とそのストラテジーの効率的な運用について考察を行います。
【Executive Summary】
- DeFiエコシステムにおけるOption Valuts(DOVs)はパブリックチェーンの強みであるセトルメントやクリアリングを活用した新しい仕組み金融の形態になります。
- DOVsはパブリックチェーンで構築することで、複雑なデリバティブを用いた金融商品を誰にでも利用ができる事が可能になりました。
- 基本的にはDOVsは伝統金融におけるストラクチャードプロダクトと同様の仕組みで構築されており、原資産とそのデリバティブを組み合わせることで投資家が望むカスタマイズされた経済効果を提供するパッケージ化した金融商品になります。
- DeFiにおいては、運用手法としてイールドファーミングなど複数の手法がありますが、運用手法の多くが利益の源泉をシニョリッジとしているのに対して、DOVsはオプションの売却益を運用利益の源泉となります。
- これらのリスクとリターンを同質のものと考える傾向がありますが、同じAPY表記がなされていても、本質的には明確な違いがあることから、そのような考え方は適切ではありません。
※DOVsを提供しているプロトコルやその仕組みについては下記関連レポートにて解説をしていますので、事前にお読みいただくと理解がより深まります。
【関連レポート】
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