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Ankrの概要 分散化ステーキングプールを実現しようとするプロジェクト

2021年05月23日

目次

  • 前提
  • Ankrの概要
  • 独自トークンANKRの概要
  • LIDOとの比較
  • 総論

前提

本レポートでは、Ankr Staking(以下Ankr)の概要について解説します。Ankrはステーキングされたトークンに流動性を付与するプロトコルです。
2021年3月時点で、Ethereum2.0とBinance Smart Chainの分散化されたステーキングプールを公開しています。
現在、EthereumではPoSのコンセンサスメカニズムへの移行が進行しており、ETHをステーキングすることでバリデーターノードになることができ、ブロック報酬を得ることができます。しかしETHのステーキングにおいては2020年12月にステーキングができるようになったものの、一度ステーキングをするとEthereumの1.0のチェーンにETHを戻すことができない性質を持っています。
これは、Ethereum2.0の開発がある程度進みシャード上でのトランザクションが実行できる状態、あるいはEthereum2.0とEthereum1.0のマージが完了するまで続きます。つまり一度ETHをステーキングを開始すると、しばらく引き出しが実行できない性質を持っています。これらについて詳しくは下記のレポートを参照してください。
そのような課題背景から開発されているのはAnkrです。Ankrのプロトコルを介してETHをステーキングすると、実質的にユーザーはステーキングをしながらも任意のタイミングでETHを売却できます。また、ステーキングプロバイダーを分散化して運営するインフラストラクチャーとしての性質も兼ね揃えています。類似のプロジェクトとしてはLIDOがあります。
Ankrは、元々ノードインフラを提供する事業会社です。開発者向けにAPIを提供しています。開発者はそのAPIからブロックの最新データを取得してサービスを構築しています。Bitcoin、Ethereum、COSMOS、Polkadotなど約40のパブリックブロックチェーンに対応しています。また、Ankrは過去には2019年頃分散コンピューティングのプロジェクトを模索していたようですが、現在はピボットしているようで、開発者向けのノードAPI提供事業と、分散化したステーキングプールの2つがメインプロジェクトです。
今回主に取り上げるのは分散化されたステーキングプールとしてのAnkrです。元々ノードホスティング企業だったAnkrが比較的新しく始めたプロジェクトで、2020年12月のEthereum 2.0開始後にスタートしました。
今回は、Ankrの基本概要、ガバナンストークンANKRについて解説します。
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※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。