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Anoncreds(Anonymous Credential)システムの概要および歴史

2021年02月12日

目次

  • 前提
  • Anoncreds(Anonymous Credential)の概要
  • Anoncredsの特徴
  • Anoncredsの歴史
  • 総論

前提

本レポートではAnonymous Credential(以下Anoncreds)システムの概要、およびその歴史を概説します。
Anoncredsとはクレデンシャルの各属性(名前や住所、生年月日など)をクレデンシャル保有者が第三者に開示する情報を秘匿部分の有効性を証明した状態で限定公開するといったことを可能にする記録管理システムのことを指しています。最近ではデータ侵害の問題やGDPRのようなプライバシー規制強化の流れを受けてSSI(自己主権型アイデンティティ)の概念とともに語られるものとなりました。
このような各種サービス利用者のプライバシーを保護した状態で、その身分や権利を証明できる仕組みは今後のウィズコロナ社会、またはアフターコロナ社会でのデジタルIDのあり方を模索する上でも重要視される可能性があります。例えば映画館のような娯楽施設への入場の際に自身がCOVID-19に対する予防接種をしたかどうか開示を求められる社会が来ないとも限りません。このような社会は幾分息苦しくもありますが、仮にそのような社会が求められるならばEmbedded Finance(直訳すると組み込み金融ですが、金融以外のサービス提供者が既存サービスに金融サービスを組み込み提供すること)ならぬ、Embedded Healthなモバイルアプリケーションが出てくる可能性もあり得るでしょう。その場合に自身のプライバシーを保護しながら自身に関連する情報を証明できるソリューションにニーズが生まれてくるのではないでしょうか。
本レポートではAnoncredsの概要、およびその歴史を概説します。なおブロックチェーン技術の台頭以降のAnoncredsにはHyperledger Indy、UrsaプロジェクトやMicrosoft Researchが2020年に公開したSpartanと呼ばれるzk-SNARKを用いた実装を論じたホワイトペーパー(DIDエコシステム構築を目的)などがその参考になりますが、本レポートではその詳細は触れません。
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