Bancor v2の仕組みとその課題
2020年10月22日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Bancorの概要
- v2の新機能
- 具体例
- 総論
前提
本レポートではBancor v2の概観を行います。Bancorは2017年にICOを行ったDEX(非中央集権型取引所)系のプロジェクトです。BancorはICO実施当時こそ話題になったものの最近ではあまり話題に上がりません。しかし現在大流行しているUniswapをはじめとしたAMM(Automated Market Makers、自動マーケットメイカー)の原型はBancorだと言っても過言ではなく、2018年のUniswapローンチまではAMM型のDEXとして注目されていました。
Bancorの特徴はBNTというトークンが内蔵されており、BNTを起点に流動性プールが作られることです。当時は「スマートトークン」という呼び方をされていましたが、BNT:ETH, BNT:GNOのような形で複数のスマートトークンを介して、ETH:GNOの交換も可能になるというのが基本コンセプトでした。
v2ではUniswap等の他のAMMが抱える問題を解決する形で、片側流動性提供やImpermanent lossの補填が盛り込まれており、再びAMMの主役に返り咲くのか、その動向が注目されています。次節からはBancorの仕組みやv2で新しく追加される機能とそれに伴う課題の解説を行います。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。