スマートコントラクト群としてのプロダクトとエコシステム 独自トークンの短期・中期・長期の3つの役割
2020年06月27日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- 独自トークンCOMPの付与で起こったこと
- スマートコントラクトプロジェクトのライフサイクル
- ICOバブル期から変わらないパブリックブロックチェーンの特徴
- 総論
前提
本レポートではパブリックブロックチェーン上のスマートコントラクト群とそれらに対する分散的な所有権を付与された独自トークンが従来の会社組織に置き換わる未来を考察します。ここでの考察は独自トークンがパブリックブロックチェーン上でのプロダクトやエコシステムのライフサイクルにどのように関わってくるかに焦点をあてています。
本考察は大手レンディングプラットフォームCompoundの独自トークンCOMPを例に上げている箇所がありますが、筆者はCOMPの配布方法や取引価格が操作される可能性に対しては批判的であり、COMP自体がここで挙げる未来のビジネス組織に当てはまっているわけではない点をご留意下さい。なお、本考察はCompoundやCOMPの概要を知らずとも理解できる構成となっております。
その上で、次にスマートコントラクトプロジェクトのライフサイクルを図示することで、スマートコントラクトがその他のスマートコントラクトと群をなし、どのようにエコシステムを形成し、ライフライクルを進めていくか、そして独自トークンはこのサイクルにどのような影響を及ぼすかの分析を行います。
最後にここで述べる構造は、ICOバブル期から変わっておらず、そこにはどのようなパブリックチェーンの特徴が絡んでいるかの私見をまとめます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。