トヨタのブロックチェーン構想を読み解く トヨタはブロックチェーンで何を出来るか、8つのアイデア
2020年06月07日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- トヨタによるブロックチェーン技術の活用検討発表、検証テーマ
- トヨタによる検証テーマ
- TOYOTA Wallet ブロックチェーンIDを軸にしたスーパーアプリ
- トヨタがブロックチェーンに取り組むにおいて、対外発表の仕方がいかに優れているか
- トヨタはブロックチェーンで何を出来るか、8つのアイデア
- 1.製造サプライチェーンの変革
- 2.輸出入におけるサプライチェーン変革
- 3.販売後までサプライチェーンをトラッキング出来る仕組み
- 4.ユーザーアイデンティティによるユーザーエクスペリエンスの向上
- 5.車IDで中古市場をより効率的に
- 6.車を担保にした借り入れ、ファイナンス
- 7.車IDをラッピングしてアセットバックローンを組成する
- 8.走行データのサードパーティー利用
- トヨタとブロックチェーンの相性の良さ、金融子会社・トヨタファイナンシャルサービスの強さ
- 総論
前提
本レポートでは、トヨタのブロックチェーン構想を読み解きます。
トヨタ自動車株式会社、トヨタファイナンシャルサービス株式会社は、2020年3月に「トヨタ・ブロックチェーン・ラボ」、ブロックチェーン技術の活用検討と外部連携を加速化」というプレスリリースを打ち出し、ブロックチェーン技術とそれに関わるグループ内外の事業構築に意欲的な姿勢を見せました。
同社のブロックチェーンに関わる対外発信には学ぶべき点が多くあります。また、トヨタは世界最大の車メーカーかつ、国内最大企業で、数多くの事業アセットを保有する同社がブロックチェーンをはじめとしたデジタル戦略によって、その事業価値をさらに高めることが出来るのは想像に難しくありません。
本稿では、そういった視点で、同社のプレスリリースの発表内容を読み解き、トヨタのブロックチェーン戦略を考察します。さらにトヨタはブロックチェーンで何を出来るかを筆者の視点で10のアイデアに纏めます。
また冒頭で免責をしておきますが、本レポートを書く際に、筆者はトヨタグループの担当者に一切の取材などを行っておらず、またトヨタグループと弊社は一切の関係がなく、本レポートの内容は、あくまで筆者の考察を中心に展開します。
読んでいる読者は例え製造小売業ではなくとも、トヨタの事例からは学べる点が多くあるはずです。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。