新しいインターネットを作ると目論むBlockstackの概要。アーキテクチャ、トークン設計
2019年07月18日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- プロジェクト概要
- 開発プロダクト詳細
- ・DAppsプラットフォーム
- ・分散型アイデンティティ
- ・分散ストレージシステム (Gaia)
- ・Blockstack Naming Service (BNS)*1
- Stacksブロックチェーン
- Blockstackネットワーク タイムライン
- Stacksトークン
- Tunable Proofs Mining
- 実績
- 資金調達
- 2019年のトークンセール
- トークンの販売上限と販売価格
- 資金使途 (%は最大調達額のうちどの程度調達できたかの想定)
- チーム
- 運営方針
- 創業以来の事業の変遷
- 総評
- 参考情報
プロジェクト概要
Blockstackは、Blockstack Public Benefit Corp (以下Blockstack PBCと表記。2013年6月創業のデラウエア州の公益法人) が中心となって運営する、非中央集権型コンピューティングネットワークです。Blockstackは自らを、分散アプリケーション用の「新しいインターネット」と表現し、ブロックチェーンを用いてインターネットとクラウドコンピューティングを再構築しようとしています。
近年クラウドコンピューティングが隆盛を極めた結果、世のアプリケーションの大半が少数の大企業が提供するインフラの上で動いており、ユーザーの情報がクラウド上に保管されています。Blockstackは、この状況に起因してデータの漏洩や盗難、競争の不平等が起きていることに強く危機感を持っており、データをユーザーの手元もしくはコントロール下に置くことでこれらの問題が解決されるとしています。
Blockstackは、Amazonのようにアプリケーションを作るために必要な機能を全て提供する存在を目指している一方で、全ての機能を分散的なアプローチで展開している点が特徴です。独自チェーンであるStacksブロックチェーンとユーティリティトークンであるStacksトークン (以下STXと記載) を持ち、開発プラットフォーム、分散型アイデンティティ、分散型ストレージサービス、Blockstack Naming Serviceのサービスを提供しています。現状Stacksブロックチェーン上に乗るのはユーザーのアドレス情報のみであり、それ以外の情報は全てP2Pでエッジコンピューティングのような形で処理されます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。