Ethereum上の分散保険システムであるNexus Mutualの概要。コミュニティでリスクをカバーするDeFiやDApps向けの保険ソリューションについて

目次

  • 前提
  • コミュニティで補填する保険が利用されていた時代
  • Nexus Mutualの仕組み
  • Nexus Mutualのユースケースの考察、想定できる課題
  • 総論

前提

本レポートでは、Ethereum上の分散型保険システムであるNexus Mutualの概要について解説します。
Nexus Mutualは、コミュニティで様々なリスクをカバーするプロジェクトで、DeFiやDApps向けのスマートコントラクト保険がすでにメインネットでローンチしています。
Nexus Mutualが、カバーする保険の範囲はスマートコントラクトのバグのカバーを想定しています。
そのコントラクトアドレスにバグがあり、そこを攻撃されるなどした場合、それは基本的に巻き戻しが効きません。
スマートコントラクトの脆弱性により、プロジェクトチームが大きな経済的損失をだした事例は過去に多くあります。
Ethereum史上でアプリケーションに対するハッキング事例で、多くの人に最も記憶に残っているものは、2016年のThe DAOでしょう。 The DAO事件は、分散管理をするファンドから、当時時価にして80億円の資金をハッキングされた事件です。 テストされていないコントラクトコードの危険性が明るみになった事件です。
その他の大きい事件として、Parity Technologies社が提供をするマルチシグウォレットの事例があります。 マルチシグウォレットをスマートコントラクトで実装していましたが、そのコントラクトに脆弱性が見つかり、ある期間に作成されたマルチシグウォレットが凍結され、結果、今にいたるまで300億円以上の資金が凍結されています。
このような事件が過去にあったとしても、現在、Ethereumのスマートコントラクトは使用されており、現在広く使われるDeFiなどのアプリケーションでスマートコントラクトのバグが今後発生しないとは限りません。
Nexus Mutualは、こういったスマートコントラクトのバグを補填する分散型保険を開発しています。
Nexus Mutualスマートコントラクトのバグを対象とした保険を最初のターゲットとした後、その他の分野でも拡大する予定であるとしています。
Nexus Mutual自身もEthereum上のスマートコントラクトで稼働しています。
本レポートではこれらの仕組みを解説します。

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