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暗号資産やブロックチェーンの文化背景や原点を知る6の書籍

2020年12月23日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • 1:デジタルゴールドービットコイン、その知られざる物語
  • 2:世紀の大博打 仮想通貨に賭けた怪人たち
  • 3:The Infinite Machine
  • 4:暗号化 プライバシーを救った反乱者たち
  • 5:それがぼくには楽しかったから 全世界を巻き込んだリナックス革命の真実 
  • 6:伽藍とバザール
  • 総論

前提

暗号資産が無政府主義者のリバタリアンに愛好されていることや、原点がサイファーパンクにあることなどは聞いたことがある人も多いと思います。しかしそれが具体的にどのような文化や歴史を持ったものなのか馴染みがある人は少ないかもしれません、今回はそんな暗号資産やブロックチェーンの文化背景や原点を知る6の書籍を紹介します。
史実をストーリー仕立てで綴った書籍ですので、より暗号資産やブロックチェーンを楽しむきっかけになればと思います。

1:デジタルゴールドービットコイン、その知られざる物語

2009年から2014年の最初期のBitcoinコミュニティを取材した本です。どのような思想からBitcoinが生まれ、どれだけの人が関わってきていたかが分かります。最初は紛れもない玩具だったBitcoinに少しずつユーザーが関わりだした当時を描いています。

2:世紀の大博打 仮想通貨に賭けた怪人たち



映画『ソーシャル・ネットワーク』にも登場したウィンクルボス兄弟についての物語です。大学時代にFacebookのアイデアを盗まれたとしてザッカーバーグを訴え、和解金に65億円を得た彼らは、その和解金を元手に黎明期のBitcoinを購入してBitcoin関連のビジネスをスタートさせます。まだ黎明期で世間からまるで認められていないBitcoinに巨額の資金を投資した当時の様子を描いています。

3:The Infinite Machine



残念ながら邦訳版はありませんが、Ethereumの黎明期を描いた書籍として海外では話題になりました。
Bloombergで金融系ジャーナリストだった著者が様々な関係者にインタビューをした書籍です。まだEthereumがアイデア段階だったときのやり取りや、創業者間のトラブルまで描いています。著者はこの本を出版した年に暗号資産専業のジャーナリスト・ライターに転身しており、読み物としてのクオリティは高いと言えます。

4:暗号化 プライバシーを救った反乱者たち



暗号技術をテーマにしたノンフィクションの読み物です。
アメリカでは歴史的に暗号化に関わる技術は国家が管理すべき軍事技術であると考えられており、その技術を一般に公開したり海外に持ちだしたりすることは禁じられていました。しかしそれら暗号技術をプライバシーとセキュリティの確保のために広範囲に利用すべきだと説いた活動家をサイファーパンクと総称し、そのストーリーを描いた書籍です。Bitcoinはこれらサイファーパンクのコミュニティから生まれたソフトウェアです。

5:それがぼくには楽しかったから 全世界を巻き込んだリナックス革命の真実 


暗号資産・ブロックチェーン業界のソフトウェアはその多くがオープンソースになっています。ソフトウェア開発において、オープンソースは非常に大きい影響を及ぼしてきたことは今更言うまでもありません。インターネット上のサーバのほとんどがLinuxサーバであり、AndroidはLinuxをベースにしており、多くの家電製品はLinuxで動いています。そのLinuxは、同じくオープンソースのUnixをベースに開発されました。macOSはUnixをベースにしています。
最も広く影響を与えたオープンソースプロジェクトでもあるLinuxを初めたリーナス・トーバルズのストーリーは、現代リアルタイムで暗号資産・ブロックチェーンで起きていることを俯瞰するのに適しています。

6:伽藍とバザール



『伽藍とバザール』もオープンソース開発にまつわる書籍です。
一部のエリートプログラマー達がクローズドに作る、いわゆる伽藍方式の方が品質の良いソフトができるとされていた時代に、コードをすべてオープンにし世界中のプログラマーが寄ってたかって開発するバザール方式で開発したLinuxが大成功したのはなぜかなのかを探求するEric Raymond氏のエッセイです。
つまりオープンソース開発はなぜ、どこが優れているのかを綴った書籍です。暗号資産・ブロックチェーンの開発コミュニティに目を向けながら読んでみると面白いかもしれません。
伽藍方式の例としてFSFを、バザール方式の例としてLinuxを挙げています。同エッセイの初出は1999年で、今日に至るまで広く読まれています。

総論

本ページでは、暗号資産やブロックチェーンの文化背景や原点を知るための6の書籍を紹介しました。
紹介した書籍を読み、もっと暗号資産・ブロックチェーンの最新トレンドや企業の活用事例の詳細を知りたいという方は是非HashHub Researchの活用をご検討ください。
HashHub Researchは「未来の選択肢をつくる人に気づきを届けともに価値を創造する」をサービスビジョンに、暗号資産・ブロックチェーン特化の情報プロバイダとして運営しています。

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