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暗号資産・ブロックチェーンの仕組み・ビジネス・技術の基礎を学ぶための10の書籍

2020年12月23日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)

目次

  • 前提
  • 暗号資産・ブロックチェーンの仕組み
    • 1:いちばんやさしいブロックチェーンの教本
    • 2:ビットコインとブロックチェーン:暗号通貨を支える技術
    • 3:マスタリング・イーサリアム ―スマートコントラクトとDAppの構築
    • 4:仮想通貨の教科書
  • 基礎技術
    • 5:ブロックチェーンプログラミングのためのコンピュータサイエンスがわかる本
    • 6:暗号技術入門
    • 7:ブロックチェーンアプリケーション開発の教科書
  • 経済学的観点
    • 8:中央銀行が終わる日: ビットコインと通貨の未来
  • ビジネス
    • 9:アフター・ビットコイン2 仮想通貨vs.中央銀行―「デジタル通貨」の次なる覇者
    • 10:あなたの会社もブロックチェーンを始めませんか?
  • 総論

前提

本レポートでは、暗号資産・ブロックチェーンの仕組み・ビジネス・技術の 基礎を学ぶための10の書籍を紹介しています。
「ブロックチェーンを勉強してみたい」と思ってもまず基礎的な仕組みを理解する必要がありますし、ときにはベースとなっているコンピュータサイエンスの基礎も理解している必要もあります。経済学的視点が求められることも、またはビジネス的な視点が必要だという人もいるでしょう。
本レポートではこのような背景から、暗号資産・ブロックチェーン関連の書籍を4カテゴリに分け、10冊を厳選して紹介します。
  • 暗号資産・ブロックチェーンの仕組み
  • 基礎技術
  • 経済学的観点
  • ビジネス
執筆は2020年12月時点ですが、紹介にあたり厳選した結果、多くは数年前に出版され業界内で評価されている書籍が中心となっています。これから勉強をしたいという人、より理解を深めたい人にも、きっと合う書籍が見つかるはずです。

暗号資産・ブロックチェーンの仕組み

1:いちばんやさしいブロックチェーンの教本

タイトルの通りやさしく読めてブロックチェーンの基礎的な仕組みを学べる本です。
2017年出版ですが今読み返しても情報は古くなく、かつ必要最低限を理解するのに最適な内容となっています。「これからブロックチェーンについて調べてみよう」という人にまずおすすめする一冊です。

2:ビットコインとブロックチェーン:暗号通貨を支える技術


Mastering Bitcoin(原題)は、この業界では誰もが読むべきバイブルのような扱いになっていますが、実際にその通りです。
暗号技術や分散技術における合意形成の基礎も交えつつ、Bitcoinの仕組みを網羅的に解説しています。難しい内容もありますが、concise version(簡易版)も出版されています。読み切る自信がない人は先にそちらを読んでも良いかもしれません。

3:マスタリング・イーサリアム ―スマートコントラクトとDAppの構築

Ethereumの仕組みや、これまでの歴史なども網羅した書籍です。HashHub ResearchのHEAD OF RESEARCH 平山 翔(indiv)も共同翻訳者として出版に関わっています。
上述のマスタリングビットコインと比較するとより読みやすい内容になっています。開発者だけでなくユーザーや投資家の人も部分的に読んで理解を深めるという楽しみ方もできるかと思います。。

4:仮想通貨の教科書

暗号資産とブロックチェーン領域で非常に先進的なプリンストン大学の講義を書籍化したものです。
プリンストン大学はBitcoinがまだ批判的なイメージを持たれていた2014年から暗号資産関連の講義が行われ、業界に影響を与えた論文を発表したリサーチャーも多く在籍しています。同書籍では暗号資産はもちろん、1990年代に開発されたBitcoin以前のインターネットマネーの歴史から触れられています。

基礎技術

5:ブロックチェーンプログラミングのためのコンピュータサイエンスがわかる本

ブロックチェーンの基礎となっているコンピュータサイエンスを網羅した書籍です。
暗号技術の基礎、電子署名、P2Pネットワークなどのトピックを、それぞれ仕組みを詳しく学ぶというよりは概念レベルで広く網羅したような書籍です。非エンジニアの方にもおすすめです。

6:暗号技術入門

BitcoinやEthereumなどあらゆるブロックチェーンは、暗号技術の応用によって成り立っています。またブロックチェーンは不特定多数あるいは特定多数の他者と台帳を共有する特性から、記録する内容をどのように暗号化し、必要に応じて復号するかはアプリケーションレイヤーにとっても重要です。
これらの理由からブロックチェーンと暗号技術は切っても切れない要素ですが、本書籍では前提知識がない人でも暗号技術に対する理解を深めることができます。
保管して、度々参考にできる暗号技術の書籍として最適です。

7:ブロックチェーンアプリケーション開発の教科書


開発者向けの本ですが、基礎的なノードの建て方なども網羅しており、書き方も非常に丁寧な書籍です。
スマートコントラクトの基礎的な考え方、書き方を抑えられます。

経済学的観点

8:中央銀行が終わる日: ビットコインと通貨の未来

経済学者である著者が、Bitcoinにはなぜ価値があるのかを考察したり、半減期の硬直的なスケジュールの考察、通貨としては供給方法に欠陥がある点を指摘した書籍です。
決済通貨としての暗号資産、暗号資産の資産性、法定通貨の比較等、Bitcoinについての議論はたびたび紛糾しますが、その際、この本に書いてあるようなことについては前提知識と持っておきたいものです。

ビジネス

9:アフター・ビットコイン2 仮想通貨vs.中央銀行―「デジタル通貨」の次なる覇者


主に中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する書籍です。
注意点としては、Bitcoinをはじめとした暗号資産への著者の見解は業界スタンダードと少し異なる点もあります。暗号資産への著者の基本的理解が誤っているように思える記述もありますので、その点については割り引いて読む必要があります。しかし中央銀行デジタル通貨の2020年時点での大枠を俯瞰するには良い書籍です。

10:あなたの会社もブロックチェーンを始めませんか?

日本IBM社による企業によるブロックチェーンの活用事例を紹介した書籍です。
IBMは企業向けのオープンソースのブロックチェーン基盤であるHyperLedger Fabricを推進しており、企業利用でのブロックチェーン利用推進に積極的です。本書籍では同社の国内外の事例を紹介しています。日本IBM社が自社の事例を紹介しているという体裁から、ある程度割り引いて中立的に読む視点も必要ですが、それを踏まえても企業によるブロックチェーン活用を俯瞰した書籍として有用です。

総論

本レポートでは、暗号資産・ブロックチェーンの仕組み・ビジネス・技術の 基礎を学ぶための10の書籍を紹介しました。
紹介した書籍を読み、もっと暗号資産・ブロックチェーンの最新トレンドや企業の活用事例の詳細を知りたいという方は、ぜひHashHub Researchの活用をご検討ください。
HashHub Researchは「未来の選択肢をつくる人に気づきを届けともに価値を創造する」をサービスビジョンに、暗号資産・ブロックチェーン特化の情報プロバイダとして運営しています。

※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。

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