「Clarity法案が通っても通らなくても」——「レール」の設計者は、議会か市場か
2026年05月01日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
2月82%、4月46%——予測市場が示した10週間の変化
前稿について 2026年1月27日、Clarity法案の骨格(SEC/CFTCの役割分担)・3つの争点(利回り条項・委員会間調整・政治倫理修正案)・成立プロセスを整理したレポートを公開している(米国CLARITY(クラリティ)法案の攻防:「何をルールにするか」で割れる業界と議会、Lawrence, 2026年1月27日)。当時のPolymarketオッズは54%だった。本稿はその後の情勢変化を踏まえた続報である。
2026年2月、予測市場Polymarketの参加者はClarity法案が今年中に成立する確率を82%と見積もっていた。それから10週間後の4月末、その数字は46%まで落ちている。
上院での最初のマークアップが「ステーブルコインの利回り」をめぐる対立で遅延し、次の期限として設定された4月の審議日程も組まれないまま5月にずれ込んだ。共和党上院議員Thom Tillisが銀行側との協議に時間が必要だとして待ったをかけ、修正案をめぐる民主党との折衝も決着していない。上院の議事日程は、イラン軍事承認問題、国土安全保障予算、大統領指名の審議などで既に逼迫しており、8月の夏季休会を超えれば選挙キャンペーンが本格化する。法案が今年を越えれば、11月の中間選挙で民主党が下院を奪回した際に立法活動が停滞するリスクをはらんでいる。
Galaxy Digitalのリサーチ責任者Alex Thornは「マークアップが5月中旬を過ぎれば、2026年中の成立確率は急落する」と警告したうえで、「確率はおよそ50%、あるいはそれ以下」と踏み込んでいる(出所:Crypto's last shot? This risks sinking the Clarity Act before midterms, warns Galaxy analyst, Lance Datskoluo, DLNews, 2026年4月21日)。Polymarketの数字はこのThorn分析とほぼ一致する水準にある。
ただし、この文脈で一つの前提を整理しておく必要がある。「ステーブルコインの利回り」が最大の争点として語られるため、Clarity法案はGENIUS法と同じ種類の法律に見えてしまいがちだが、法案の射程はそこにとどまらない。
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