分断されたL2をつなぎ直す新構想を読む|EEZ(Ethereum Economic Zone)について
2026年04月21日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- EEZが狙う「One Ethereum」
- EEZは過去の相互運用論と何が違うのか
- Ethereumにとって何が前向きなのか
- 総括
前提
これまでのEthereumエコシステムにおけるレイヤー2(L2)戦略は、成功と副作用が並走してきたと見るのが自然でしょう。手数料を下げ、処理能力を伸ばすという目的においてEthereumのL2戦略は大きく前進しましたが、その一方で、ユーザー、流動性、アプリがL2ごとに分かれ、チェーンをまたぐたびにブリッジや複数のガス管理を迫られる構図も強まりました。
もっとも、今回ピックアップするEEZ(Ethereum Economic Zone)は、そうした課題に対して突然現れた発想というより、以前から議論されてきた流れの延長線上にあると見るほうが自然です。特に、Justin Drake氏が2023年に提唱したBased rollupや、その後のNative rollupの議論は、L2のシーケンシングをよりL1に近づけ、Ethereum全体の一体感を取り戻そうとする問題意識を共有しています。そして、EEZもまた、その文脈の中で捉えると理解しやすく、最近になって急に方向転換が起きたというより、以前からあった構想が、証明技術や実装環境の進歩によって現実味を帯びてきた、と整理するのが適切でしょう。
2026年2月のVitalik氏の発言も、こうした流れの外から突然現れた問題提起というより、L2を増やすだけでは解決しない論点がすでに見え始めていたことを、あらためて広く意識させるきっかけとして読むほうが自然です。Vitalik氏は、従来のrollupを中心に据えたロードマップの前提に疑問を呈し、L2の分散化が想定以上に遅れていることに加え、Ethereum L1自体の成長も踏まえれば、L2に本来期待されていた役割そのものを見直す必要があると語りました。だからこそ、EEZは単なる新構想としてではなく、EthereumがL2時代の次の段階へ進むなかで、分断された体験や流動性をどうつなぎ直すのかを問う提案として読む必要があります。
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※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。