Coinbase(2024 Q4)の決算を踏また同社の評価と次の成長シナリオの考察
2025年02月19日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- Coinbase(2024年 Q4)決算の概要
- 収益の大幅増加と黒字転換
- 取引高とユーザー動向
- サブスクリプション & サービス収益
- アナリストの評価
- Base(Ethereum レイヤー2)の動向
- 他の取引所との取引量比較とシェア分析
- 総括:同社の評価と次の成長シナリオの考察
2024年の米国大統領選挙で暗号資産に前向きな政権(トランプ大統領の復帰)が誕生したことで、米国を「暗号資産の中心地」にする政策への期待が高まっているようです。
こうした追い風の中、米国暗号資産取引所のCoinbaseの2024年Q4(第4四半期)決算は、市場全体の盛り上がりを反映した力強い内容でした。本レポートでは、その決算概要を分析し、投資家にとっての洞察と今後の展望を考察します。
読者は、このレポートを読むことで、Coinbaseの現在の業績評価、競争優位性とリスク、そして次なる成長シナリオについて理解を深めることができるでしょう。
なお、本レポートは過去のCoinbase分析(例えばQ3 2024のレポート等)で指摘した収益多角化戦略や規制動向のトレンドを踏まえ、それらの延長線上で同社のシナリオを考察しています。併せてご覧いただくことで、同社の業績を中長期で俯瞰することができます。
関連レポート
Coinbase(2024年 Q4)決算の概要
収益の大幅増加と黒字転換
2024年Q4の総収益は約22.71億ドルと、前四半期比でも+88%という急成長を遂げました。暗号資産市場の取引量拡大に支えられ、収益が四半期ベースで倍近くに跳ね上がっています。特に取引関連収益(トランザクション収益)は15.56億ドルと前四半期比+172%もの伸びを示し、全収益の約70%を占めました。
一方、取引以外のサブスクリプションおよびサービス収益は6.41億ドルで、前四半期比+15%の堅調な成長となり、全体の約28%を占めています。
これらにより、純利益は約12.91億ドルに達し(前年同期は約2.7億ドル)、GAAPベースの1株当たり利益(EPS)は$4.68(希薄化後)と前年同期の$1.04から大幅に増加しました。
純利益には、自社保有の暗号資産ポートフォリオ評価益による税引前4.76億ドル(税後3.57億ドル)の一時的な寄与も含まれますが、これを除いても営業利益ベースで力強い黒字を確保しています。
また、調整後EBITDAは12.89億ドルと記録的水準に達し、営業利益率の大幅な改善が見られました。四半期の総費用は12億ドルで前期比+19%の増加にとどまり収入の伸びに比べて費用増が抑制されたことでレバレッジ効果が発揮されています。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。