Web3.0における最新資金調達トレンド分析 #46|RWA担保型ステーブルコインUSD0鋳造プロトコル「Usual」…etc
2024年11月10日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- #46_資金調達の潮流
- 1.「2024年11月」
- 2.「直近1週間」
- 2.1.リアルワールド資産(RWA)担保型ステーブルコインUSD0の鋳造プロトコル「Usual」、トークン生成イベント(TGE)に先駆けた150万ドルの資金調達をコミュニティ限定で実施
- 2.2.Ethereum機能を拡張する4つの新しいSolidity関数「1.Time Travel」「2.Teleport」「3.Web Proofs (zkTLS)」「4.Email Proofs (zkEmail)」を開発する「vlayer」、a16z crypto CSXなどから1,000万ドルを資金調達
- 2.3.分散型の気象データネットワークを構築する企業「SkyX」、EV3、EOT Ventures、Waterdrip Capitalからのプレシード資金を調達
- 2.4.Crypto-AIスタートアップ「Pond」、分散型AIモデルレイヤーを構築するために750万ドルのシード資金を調達
- 2.5.Binance Labs、DeSciプロジェクト「BIO Protocol」に出資
- 3.「2024年度Q4」
- 3.1.資金調達を実施したプロジェクト概観
- 3.2.資金調達が活発なカテゴリー
- 4.投資会社(投資家)の動向
- 4.1.直近一週間の出資フロー
- 4.2.活発な投資会社の特定(四半期別)
- 5.補足資料
- Infra
- DeFi
- Games
- NFT
- Social
- CeFi
- その他
前提
本シリーズでは、どのようなWeb3.0関連のスタートアップやプロジェクトに資金が集まっているのか、その最新の傾向とパターンを解説します。今回の#46では、2024年11月02日から2024年11月08日にかけての資金調達活動を調査し、どのカテゴリーが最も注目を集め、どのような特徴が見られるのかを分析しています。
【今週の主な話題】
- リアルワールド資産(RWA)担保型ステーブルコインUSD0の鋳造プロトコル「Usual」、トークン生成イベント(TGE)に先駆けた150万ドルの資金調達をコミュニティ限定で実施
- Ethereum機能を拡張する4つの新しいSolidity関数「1.Time Travel」「2.Teleport」「3.Web Proofs (zkTLS)」「4.Email Proofs (zkEmail)」を開発する「vlayer」、a16z crypto CSXなどから1,000万ドルを資金調達
- 分散型の気象データネットワークを構築する企業「SkyX」、EV3、EOT Ventures、Waterdrip Capitalからのプレシード資金を調達
- Crypto-AIスタートアップ「Pond」、分散型AIモデルレイヤーを構築するために750万ドルのシード資金を調達
- Binance Labs、DeSciプロジェクト「BIO Protocol」に出資
※本レポートでは当該期間中のトレンドのみを取り上げて解説します。各プロジェクト概要は添付リストの概要欄及び参照URLをご参考ください。
#46_資金調達の潮流
※グラフ記載の$_Mは当該期間中の調達合計、(_cases)は調達したプロジェクト件数を表しています。なお、資金調達報告は確認されているものの調達額が公開されていない場合は、ケースとしてカウントしてはいますが、調達額の計算には含んではいません。
以下、「2024年11月」「直近1週間」「2024年度Q4」の資金調達の潮流を概説します。
1.「2024年11月」
調査時点で観測している11月の投資ラウンド件数は計28件、公開情報に基づく調達額は約$0.05B(※非公開情報を含まない金額)の資金調達報告を確認しています。
2.「直近1週間」
直近一週間の投資ラウンド件数/週は22件、公開情報に基づく調達額/週は約$34M(※非公開情報は含まれません)です。
この期間中、公開された資金調達額ではインフラ($27.8M/8件)、Gameセクター($2.35M/2件)、DeFiセクター($1.5M/5件)の順に多くの資金調達報告を確認しています。
より細かな分類(上図)では、zk関連($10M/1件)、レイヤー1($8.3M/2件)、AI関連($7.5M/1件)に比較的多くの資金が流れていることを確認できます。
2.1.リアルワールド資産(RWA)担保型ステーブルコインUSD0の鋳造プロトコル「Usual」、トークン生成イベント(TGE)に先駆けた150万ドルの資金調達をコミュニティ限定で実施
リアルワールド資産(RWA)担保型ステーブルコインUSD0の鋳造プロトコル「Usual」が、トークン生成イベント(TGE)に先駆けた150万ドルの資金調達をコミュニティ限定で実施。この調達には700名以上の参加者が集まり、メイングループは1時間以内に完売、アクセスが集中しサイトが一時停止するほどの盛況ぶりだったとXで報告しています。
2.1.1.USD0の鋳造メカニズム
USD0は100%リアルワールド資産(RWA)で裏付けられたステーブルコインであり、発行にはRWAのデポジットが必要です。なお、担保に用いられるRWAはUsualが規定するリスクポリシーを遵守したトークン(例:短期の米国T-Bill等)に限定されています。執筆現在は、$USYC(Hashnote)と最初のRWA担保提携を結んでいます。
USD0鋳造には、以下に示すように直接鋳造と間接鋳造の2つの手法が用意されています。
USD0鋳造には、以下に示すように直接鋳造と間接鋳造の2つの手法が用意されています。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。