Web3.0における最新資金調達トレンド分析 #17
2024年04月21日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- 1.[DeFi]
- 2.[Infra]
- 3.[Games]
- 4.[Tools]
- 5.[Social]
- 6.[NFT]
前提
本シリーズでは、どのようなWeb3.0関連のスタートアップやプロジェクトに資金が集まっているのか、その最新の傾向とパターンを解説します。今回の#17では、2024年4月13日から2024年4月19日にかけての資金調達活動を調査し、どのカテゴリーが最も注目を集め、どのような特徴が見られるのかを分析しています。
※本レポートでは当該期間中のトレンドのみを取り上げて解説します。各プロジェクト概要は添付リストの概要欄及び参照URLをご参考ください。
【要旨】#17_資金調達の潮流|RWAプロジェクトおよびBitcoin L2経済圏への資金流入
※グラフ記載の$_Mは当該期間中の調達合計、(_cases)は調達したプロジェクト件数を表しています。なお、資金調達報告は確認されているものの調達額が公開されていない場合は、ケースとしてカウントしてはいますが、調達額の計算には含んではいません。
上記スライドは、「直近1週間」「2024年度」そして「2014年以降」の資金調達総額の推移をグラフで示したものです。
「直近1週間」
最近の一週間では、投資ラウンドの件数が33件と平均的であったものの、前週に比べてインフラ関連の資金調達が減少し、公開情報に基づく総調達額は約$128.39M(※非公開情報を含まない金額)に留まりました。この期間中、DeFiセクターからの資金調達が最も活発であり、特にRWAに関連するプロジェクトの資金調達が目立ちました。
この他、Bitcoin半減期イベントに合わせてローンチされたRunesプロトコルや、その他Bitcoin L2および、その周辺アプリケーション(DeFi、NFTマーケットプレイス.etc)への出資を複数確認しています。
各セクターでの資金調達の詳細と内訳については、添付のツリーマップでご確認いただけます。
「2024年度」
「2024年度」における資金調達の状況は、約$3.36Bに達し、合計で523件の事例が記録されています。この中でも、インフラストラクチャー関連のプロジェクトが資金集めにおいて最も盛んであり、その後を中央集権型金融(CeFi)、DeFiが追っています。
※上記ワードクラウドの色はカテゴリーごとに分類しています。
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※上記ワードクラウドの色はカテゴリーごとに分類しています。
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次節以降は各セクターごとの「①傾向分析」「②投資家(VC)-プロジェクト-カテゴリー間の出資フロー分析」および、「③各プロジェクトの概要紹介」を行なっていきます。
調査期間中に観測されたほぼ全ての資金調達事例を網羅しており、内容が非常に豊富です。全体を読むのが難しい場合は、特に関心のある分野に焦点を当てて読むことを推奨します。
1.[DeFi]
上グラフは24年度1月1日以降、調査時点までのDeFiセクターの資金調達累積額の推移を表しています。#17の調査時点では累計$364.3M、115件の資金調達を確認しています。
当該期間の内訳は上スライドの通りです。RWA関連プロジェクトに対する出資が引き続き目立つ結果となり、Centrifuge(シリーズA)、Homium(シリーズA)等が資金調達に成功してます。
またLSD分野ではEther.Fiに次ぐLSDプロトコルとして注目を集めるPuffer Financeが$18Mを調達しています。今回の資金はメインネットの立ち上げに使用される予定です。
このほか、Bitcoin半減期とともにローンチされたRunesプロトコル上のAMM DEX「Rune DEX」やBitcoin L2であるMerlin上のローンチパッド「MerlinStarter」 が資金調達を行うなど、Bitcoin L2周りのDeFiにも引き続き資金が流れていることが確認できます。
投資家-プロジェクト間の出資フローは以下のスライドを参考ください。
※各プロジェクトの概要は下記添付リスト及び文末の参照URLをご参考ください。
RWA
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。