Web3.0における最新資金調達トレンド分析 #3
2024年01月15日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- 1.Mining($65M)
- 1.1.[Core Scientific]
- 1.2.[Argo Blockchain]
- 2.Games($21M)
- 2.1.[AI Arena]
- 2.2.[SkyArk Chronicles]
- 3.NFT($2.5M)
- 3.1.[eesee]
- 4.Others($34M)
- 総括|人工知能/機械学習とブロックチェーン
前提
本シリーズでは、どのようなWeb3.0関連のスタートアップやプロジェクトに資金が集まっているのか、その最新の傾向とパターンを解説します。今回の#3では、2024年1月6日から2024年1月12日にかけての資金調達活動を調査し、どのカテゴリーが最も注目を集め、どのような特徴が見られるのかを分析しています。
【要旨】2024年1月6日から2024年1月12日にかけての資金調達活動
次に示すのは、「資金調達額(週単位)の推移」および当該期間中の「カテゴリー別の資金調達額」、「資金調達リスト(※有料)」です。
※グラフ記載の$_Mは当該期間中の調達合計、(_cases)は調達したプロジェクト件数を表しています。なお、資金調達報告は確認されているものの調達額が公開されていない場合は、ケースとしてカウントしてはいますが、調達額の計算には含んではいません。
年末年始の休暇が明け、新年の資金調達活動がじわじわと本格化してきました。6日以降の調達実施件数は計27件と休暇前の水準に戻っています。なお、調達額に関しては情報非公開のものも多いため、正確な調達額は不明ですが、年末年始よりも多い傾向にあるのは確かでしょう。
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[Mining]※本文にて軽く解説
次回Bitocoin半減期(24年4月予定)に向けたマイニング能力拡大(設備の更新)を目的とした昨年から続く資金調達トレンドです。以前からマイニング設備をアップグレードしなければ採算が合わなくなる可能性が指摘されており、更新しなければマイニング報酬が減る、つまりマシンあたりの収益性悪化につながる恐れが懸念されています。更新に必要なキャッシュが不足している場合は資金調達を行うか、貯蔵していたBitcoinを売るかの選択に迫られることに。昨今のビットコインマイナーの資金流出も一部この潮流に影響されたものもあると考えられます。(※もちろん「噂で買って事実で売れ」の格言通り、Bitcoin spot ETF承認の影響もあり)
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[Games]※本文にて解説
SocialFi(SNS要素)を絡めたメタバースプロジェクトやAI駆動のNFTを活用したPvP格闘ゲームプロジェクトが資金調達に成功しています。生成AIを用いたGameFiの資金調達は昨年あたりからちょこちょこと散見されます。
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[DeFi]
デリバティブ関連3件、RWA関連1件、DeFiローン管理ソリューション1件、Solana上のDEX1件、Intent関連1件。
※詳細は添付リスト(有料コンテンツ)及び参照URLをご確認ください。
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[CeFi]
クリプト決済処理を提供するWeb3デジタルバンクと機関投資家向けのステーキングサービスを提供している企業が資金調達を実施しています。
※詳細は添付リスト(有料コンテンツ)及び参照URLをご確認ください。
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[Infra]
当該期間は計7件。昨今注目を浴びるDePIN関連は2件確認しており、1件は分散型データクラウド、もう1件は持続可能な5Gネットワーク展開を目的とした分散型通信インフラプロジェクトです。そのほかInternet Computer上に構築されているBitcoin等のL2(EVM)であるBifinityやZKベースのインフラ(Zk-NFTコンテナ、DAO/DACシステム.etc)を開発するPolyHedra、L2間ブリッジを開発していたOrbiter Financeが資金調達を実施しています。なお、今回の資金調達を受けてOrbiter Financeが今年ネイティブトークンを発行することを発表しています。同日ツイートにてO-Points Programがエアドロップに関係すると言及しています。(参考:https://twitter.com/Orbiter_Finance/status/1745435816409923902)
※詳細は添付リスト(有料コンテンツ)及び参照URLをご確認ください。
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[NFT]※本文にて解説(エアドロ条件の解説含む)
NFTFiやSocialFiという昨今成長している市場セグメントを狙ったユニークなNFTマーケットプレイスがシードラウンドおよびプライベートラウンドで計285万ドルの資金調達を実施。執筆時点で稼働しているテストネットフェーズ参加者に対するエアドロップを告知。
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[Social]
スタンフォード大学のチームが開発を始めた汎用人工知能(AGI)とブロックチェーンを組み合わせた分散型ソーシャルネットワークプロジェクト「CharacterX」がシードラウンドの資金調達を実施。
※詳細は添付リスト(有料コンテンツ)及び参照URLをご確認ください。
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[その他]
企業と個人を繋ぐためのTalk toEarn Web3アプリを謳うTa-da(元AI企業)や生成AIを用いたメディアコンテンツの保護、作成、販売をサポートするプラットフォームRingfence、AI主導のトレンド追跡やインテリジェント取引をサポートするTrendX等が資金調達を実施。
※詳細は添付リスト(有料コンテンツ)及び参照URLをご確認ください。
※本レポートでは当該期間中のトレンドや注目プロジェクトのみを取り上げて解説します。その他プロジェクトはリスト記載のサービス概要、投資会社(投資家)等の項をご参考ください。掲載プロジェクトに関する更なる調査を行いたい場合はレポート末尾に参考URLを記載しておりますので、該当のURLリンク先をご参考ください。
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