Web3.0最新資金調達トレンド分析 - 2025年6月レポート
2025年07月03日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 2025年6月の資金調達件数と調達額の推移
- カテゴリー別の資金調達動向
- ラウンド別の特徴
- 全体概要
- 初期ラウンド(Pre-Seed、Seed、IPO)の動向
- 後期ラウンド(シリーズA以降)の動向
- 2025年6月における投資活動の活発な投資会社とその出資傾向
- 総括:【2025年6月】資金調達トレンドのまとめ
本シリーズでは、どのようなWeb3.0関連のスタートアップやプロジェクトに資金が集まっているのか、資金調達の最新の傾向とパターンを解説します。
今回は2025年6月の調査分析結果を共有します。
※本レポートの掲載チャートにおける「$_M」は該当期間の資金調達総額を示し、「(_cases)」は資金調達を行ったプロジェクトの件数を指しています。資金調達が行われたと報告されているものの、調達額が非公開の場合は件数としては含めていますが、総額の算出には含めていません。また、本レポートは当該期間のすべての資金調達情報を完全に網羅しているわけではありませんので、ご了承ください。
2025年6月の資金調達件数と調達額の推移
2025年6月のWeb3.0領域における資金調達件数は73件で、前月(5月)からわずかながら増加に転じました。しかし、昨年同月と比較すると依然として低水準であり、件数ベースでの市場の調整局面が継続していることを示唆しています。 調達総額は約24億ドルとなり、前月(5月)から減少。これは、前月(5月)にCoinbaseによるDeribitの約29億ドル規模の大型買収があり、その特殊要因がなくなったためと考えられます。件数は増加に転じたものの、調達総額は減少しており、市場全体としては依然として慎重な姿勢が続いていると見られます。
カテゴリー別の資金調達動向
◾️ ステーブルコインと既存金融の連携が加速
2025年6月は、大手による直接的な巨額買収は見られなかったものの、ステーブルコイン発行企業が大規模な資金調達を実施し、Web3.0と既存金融の連携を深める動きが顕著でした。
特に注目されるのは、CircleがIPOで11億ドルを調達し、市場価値を69億ドルと報告した点です。これは、ステーブルコインが単なる暗号資産の手段に留まらず、伝統的な金融市場においてもその存在感を高めていることを示唆しています。また、Noahが2,200万ドルを調達し、ステーブルコインを基盤としたグローバル決済ネットワークの構築を目指すなど、ステーブルコインが今後の金融インフラにおいて重要な役割を担うことが期待されます。
TetherによるラテンアメリカのOrionXやアフリカのShiga Digitalへの戦略的投資も、ステーブルコインが新興市場における金融包摂やデジタル資産の普及に貢献する可能性を示しています。
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◾️ インフラとAI &TradFiの融合がWeb3.0の未来を拓く
Web3.0の基盤を支える「インフラ」分野は、資金調達件数において最も活発であり、特にAI(人工知能)とブロックチェーンを組み合わせたプロジェクトや機関投資家グレードのブロックチェーン基盤開発に大きな期待が寄せられています。
Trusta.AIは評価額8,000万ドルで資金調達を行い、
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。