Appchainプラットフォームの比較検討 - OP Stack, Arbitrum, ZK Stack, Polygon, Polkadot, Avalanche -
2023年07月29日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提:OP Stack, ZK StackなどAppchainプラットフォームの増加
- カテゴリごとの比較
- 前提条件
- 費用
- セキュリティ
- プライバシー
- 総括
前提:OP Stack, ZK StackなどAppchainプラットフォームの増加
本レポートでは、Appchainを構築できるプラットフォームの比較検討を行います。AppchainとはL1(レイヤー1)やL2(レイヤー2)プラットフォーム上に独自のネットワークを構築したチェーンです。
Appchainの構築には従来はCosmos、Polkadot、Avalanche、Polygonといったプラットフォームが使われていました。しかし最近はOptimismがAppchainを構築するツールであるOP Stackが多くの企業に使われており、L2のAppchain構築が注目を浴びています。
Optimismは、Optimismと並行に存在するL2同士のネットワークを、セキュリティや技術スタックを共有し、相互運用性をもたらすOptimism Suparchainを発表しました。またSuperchainを含む様々なチェーンをを立ち上げるための一連のモジュールとしてOP Stackも発表しています。OP StackはCoinbaseが構築するL2であるbase、BNB ChainのL2であるopBNB、OpenAIのサムアルトマン氏が立ち上げたWorldCoin、国内ではチューリンガム社のチューリンガムビジネスチェーンなどの例があります。
またL2のAppchainとしては、ArbitrumのArbitrum Orbit、zkSync Hyperchainを立ち上げるZK Stack、StarkNetのStarknet Stackがあります。Starknetは2023年7月19日にパリで行われたETHCC(Ethereum Community Conference)で発表されたばかりで詳細が公開されていないため、これ以外のチェーンについて比較検討します。
本レポートは自社でAppchain立ち上げを検討しており、プラットフォーム選定を行っている人に役立ちます。
[Exective Summary]
- Appchainプラットフォームを比較する際には、どの親チェーンにもっとも将来性があるかを考えるのが重要。
- Cosmos, Polkadot, AvalancheはAppchain立ち上げプラットフォームとして活用されてきたが、PoSのセキュリティの点でEthereum L2に優位性がある。
- Optimism superchain、Arbitrum Orbit、zkSync HypernetなどのEthereum L2を活用したAppchainはVerifierやSequencerサポートサービスが無いため、自身での構築かサービス対応を待つ必要がある。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。