分散型デリバティブ取引所のファンダメンタルズ分析 Token Terminalを活用して分析
2023年02月26日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 要約
- 前提
- ファンダメンタルズ分析
- 指標の説明
- 各指標のまとめ
- 各指標をグラフ化して分析
- P/F ratio (fully diluted)
- P/F ratio (circulating)
- P/S ratio (fully diluted)
- P/S ratio (circulating)
- Return on TVL
- まとめ
- 総論
免責事項
今回のレポートは情報提供を主目的としており、金融商品・暗号資産・トークン等の勧誘を目的としておりません。 最終的な投資意思決定は、ご自身の判断で行うようご理解ください。そして、当該情報の正確性および完全性を保証または約束したものではありません。また、本情報に基づいて被ったいかなる損失についても一切責任を負いません。
要約
今回はToken Terminalを活用した分散型デリバティブ取引所のファンダメンタルズ分析に関するレポートになります。今回ではGMX、Gains Network、MUX、Metavault.Trade、Cap、dYdX、Perpetual Protocolをベースに、主に財務指標を使って分析していきます。昨今、「Real Yield」というワードで形容される通り、持続性のある収益源を確保できる暗号資産プロジェクトが出てきています。暗号資産市場においても、あるプロジェクトを評価する際にファンダメンタルズ分析は今後より重要度を増していくでしょう。
前提
背景
通常株式評価を行う場合においては対象企業の質的側面と量的側面の調査(定性評価と定量評価)を行い、その企業が持つ価値を評価します。質的側面はその企業が属する産業全体の状況、その企業の競合や参入障壁、経営者やマネジメント、そして差別化ポイントなど多々挙げられます。また、量的側面では、大まかには財務分析のことを指しており、貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書を中心に様々な財務指標を活用しながらその企業の分析を行います。これらの分析を行うことで、その企業が持つ事業の本質的な価値について十分な情報に基づいた評価を行います。
そして暗号資産プロジェクトにおいてもこのようなファンダメンタルズ分析は重要度を増していくと筆者は考えています。暗号資産業界が成熟していき、様々な洗練された投資家が参入していくにつれて、特定プロジェクトの評価時にファンダメンタルズ分析はこれから重要度を増していくでしょう。今回のレポートでは暗号資産プロジェクトを評価する際のファンダメンタルズ分析の概要に関してまとめたレポートになります。ただし、注意点としては今回のレポートで挙げられる分析手法はあくまでも一つの事例であって、全ての分析手法を網羅しているわけではありません。また、様々な変数を用いることで様々な結果が出ることから、今回のレポート内容を全て鵜呑みにせずに、読者の方々が自分でToken TerminalやDune Analyticsなどで直接指標を確認して評価していくことが重要でしょう。ファンダメンタルズ分析を行うことで、暗号資産プロジェクトに対する自分なりの評価を持つことができるでしょう。今回のレポートではBinance Researchにある下記2つのファンダメンタルズ分析に関するレポートを主に参考にして執筆しています。
Token Terminal HP:https://tokenterminal.com/
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。