ガバナンストークンのバリュエーション考察
2022年03月08日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- ガバナンストークンが有する価値要素
- バリュエーション考察
- 総論
前提
本レポートではプロトコルが発行するガバナンストークンの理論価値を評価する方法(バリュエーション)について考察します。ガバナンストークンが有する要素を明確にし、株式会社における価値評価の方法を応用してその理論価値の算出を試みます。
【Executive Summary】
- ガバナンストークンには次の価値要素があると考えられる。(1)プロトコルガバナンス価値、(2)トレジャリー清算価値、(3)収益による成長期待
- プロトコルガバナンスはトークンが有する権利が高ければプロトコルへの影響力を有することからトークンの価値は高くなり、低ければ価値は低くなります。
- プロトコルが管理する資産はトレジャリーの清算が決定された場合においてトークン保有者へ比例配分されることから、トークンの最低限の価値を表します。これは株式会社における財務の清算価値に類似します。
- プロトコルが得た収益の一部がトレジャリーに蓄積されていくことから、プロトコルの成長によりトークンの価値は増加していきます。よって、成長期待があれば現時点のトレジャリー価値よりもトークンの価値は高くなります。
- これらの要素からガバナンストークンの理論価値がどのように決定されうるのかを、本レポートでは考察しています。
【参考レポート】
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