トップ暗号資産取引所が下落相場の中でも収益を生み出す高度なビジネスの打ち手
2022年09月05日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- ステーブルコインを強化して取引所としてキャッシュフロー構造を変化させる(Binance)
- ディストレスト買収(FTX)
- 取引所とヘッジファンドの応用(FTX)
- 総括
前提
本レポートでは、トップ暗号資産取引所が下落相場の中でも収益を生み出す高度なビジネスの打ち手と題していくつかの事例を紹介します。
通常、暗号資産取引所の収益は取引出来高ベースなので、下落相場入りして市場の出来高が減ると収益が固定費を下回り赤字に陥る事例が少なくありません。これは日本国内における主要取引所もそうですし、アメリカ最大の取引所であるCoinbaseでさえも直近四半期の決算が約$1Billionの赤字となっています。
ただし本レポートで焦点をあてるトップ暗号資産取引所とはBinanceとFTXを指していますが、いずれの企業もベアマーケットの中でも高い収益性と事業拡大の意欲を見せています。
FTXの収益(売上)は直近である程度角度が高い情報で2022年第1四半期で$270Mです。本数値はCNBCが内部情報を取得したものとして報道されました。
Binanceの場合、FTXの5倍は超える取引高を常に抱えるBinanceは少なくとも第1四半期で$1Billionは売り上げている可能性が高いでしょう。なお、前年同四半期のBinanceの売上も同程度であるとFTXのCEOによって予測計算されています。
しかし上記2社のビジネス上の打ち手を個別に見ると、単純に取引高を大きくする以上に高度な戦術も行っています。今回はそれらをいくつか整理して紹介します。実際のところ、簡単に真似れるものではありませんが、トップ企業の稼ぎ方として知識として吸収することで役立つこともあるでしょう。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。