Soul Bound TokenとDeSocの概要|SBTの事例やSSIとの比較からDeSocを紐解く
2022年08月01日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Soul Bound Token(SBT)の概要
- SBTプロジェクトの事例|ゲーム、メタバース、DAOなど
- DeSoc(Decentralized Society)の概要
- 総括
前提
本レポートではSoul Bound Token(SBT)を概説し、事例を参照します。またSBTをベースにしたアイデアのDeSocを紐解きます。
SBTは2022年1月にヴィタリック氏のブログで発表され広がったアイデアです。DeSoc(Decentralized Society)はSBTを応用した社会基盤を指しており、同年5月に発表された論文に基づく概念です。
SBTは譲渡不可能なトークンを用いてレピュテーションを形成し、コミュニティのネットワークにより自らの未来を共同決定できるような社会、DeSocをつくるとしています。現段階では抽象的なアイデアですが、SBTを謳うプロジェクトの事例があることから今後も開発が進む分野と思われます。
記事の後半ではSSI(自己主権型アイデンティティ)とDeSocを対比させ、それぞれの役割について考察します。
Soul Bound Token(SBT)の概要
SBTは譲渡不可能なトークンの仕様です。類似するEIP-4973の設計ではアカウントバインドトークン(ABT)と表現されており、単一のアカウント(アドレス)にバインドされた代替不可能なトークンを指しています。
例えばMMORPGの中には「複雑なクエストを完了した」「強力なモンスターを倒した」プレイヤーにアイテムが配布されますが、譲渡不可能であり勲章として機能するものがあります。このアイテムはゲームに挑戦しないと得られない喜怒哀楽や経験といった価値を表しています。
このアイデアをNFTとしてクリプト界隈に持ち込むことで現状の課題解決や、発展させてDeSocへ取り組もうとするのがSBTの役割です。本節では課題へのアプローチとしてのSBTを解説し、DeSocについては後述します。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。