5月暴落後の2022年のマーケット スタグフレーションに突入しても暗号資産はまだ有望な投資対象か
2022年05月13日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- 明らかな転換点、金融市場がこれまでの10年と異なる要素
- 1.10年間ほぼ継続的だった金融緩和が終わりを迎える
- 2.アメリカ株が圧倒的有望な投資対象ではなくなる
- 3.西側諸国ではスタグフレーションに突入
- 暗号資産をどのようなアセットと捉えるか市場の心理に注視
- 直近数年の暗号資産市場に新たに組み込まれたリスク
- 総括
前提
本レポートでは、2022年の今後のマーケットについて筆者の考えを述べます。
2022年5月に暗号資産市場は大きな下落をしました。執筆時点でBitcoinやEthereumは最高値から50%程度の下落をしており、その他の下位トークンはより大きな下落を続けています。
渦中では大型ステーブルコインのUSTが価格維持をできなくなり、暗号資産市場全体の下落をより加速させています。これについては下記レポートが詳しいです。
マクロ環境では、アメリカやヨーロッパ諸国においては、スタグフレーション(物価が上がってインフレーションであるにも関わらず、賃金上昇が追いついていない状況)になっており、リセッション入りしているという見方も出ています。
株式市場に目を向ければ、米国株は2022年5月時点で年初来安値を更新しています。
GAFAを中心としたテック株の値下がりが大きく、その中でも特に下落幅が大きいNetflixやCoinbaseは高値から1/4程度まで下落しています。
これらの厳しいマーケットは単純な下落局面というだけでなく、5年や10年程度のサイクルの中で明確に市場のルールのタイミングが変わりつつある転換点でもあると筆者は捉えています。本レポートではそれが何を意味するかと、暗号資産はまだ有望な投資対象か現時点での筆者の考えを述べます。
※免責事項:本レポートは、いかなる種類の法的または財政的な助言とみなされるものではありません。