Curve Wars Part2 | カルテル(連合)形成と4Pool
2022年04月20日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- Curve War現状、カルテルと4Pool
- Terraの狙いと効用およびリスクについての考察
- 総論
前提
本レポートではTerra(UST)プロトコルとFRAX Financeが形成したカルテルと、Curveにおける4Pool(UST、FRAX、USDC、USDT)についての解説を行います。
【Executive Summary】
- 2022年4月2日にTerraform Labs(TFL)はTerraネットワークのステーブルトークンUSTのマルチチェーン戦略を発表しました。
- マルチチェーン戦略とはUSTをTerra以外のネットワーク(Fantom、Avax、Arbitrum、Optimisim、Ethereum)での利用拡大を促すものになります。
- USTは過剰担保型ステーブルトークン(DAIなど)や法定通貨担保型(USDCなど)とは異なり、裏付けとなる資産がない受給をアルゴリズムでコントロールするアルゴリズム型になります。
- アルゴリズム型ステーブルトークンは流動性が十分になければドルとのペッグを維持することが困難となるリスクが大きくなるため、各チェーンにおける流動性をCurveにて構築する予定です。
- Curveに流動性を引き込むためにはGauge投票競争(Curve War)によるインセンティブ提供が重要になります。しかし、Curveの上位レイヤーであるConvex(CVX)のプロトコルによるシェア奪還競争は膠着状態になっていたので、Terra及びFrax Financeなどとのカルテル(連合)形成が宣言されました。
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