Fei Protocol v2の概要 資金効率性を更に高めたステーブルコイン
2021年10月22日
この記事を簡単にまとめると(AI要約)
目次
- 前提
- 1:1の引き出し可に
- PCVマネジメント
- ガバナンストークンTRIBEの設計変更
- 総論
前提
今回のレポートではFei Protocol v2の概要・仕組みについて解説します。
Fei Protocol v2は、資金効率性を更に高めた新しいステーブルコインの形式として2021年10月に発表され注目されています。
Fei Protocol自体はv1を2021年の春にローンチしており、当時はガバナンストークンのTRIBEをインセンティブにした大規模なローンチイベントが行われました。このローンチイベントで流通総額が一時的に膨れ上がりましたが、その後、ステーブルコインFeiの流通総額はおおよそ$500M程度で推移しています。
Fei Protocol v1の特徴的な点は以下のものです。
- ETHが担保にされたステーブルコインではなくETHで”購入”をしてミントする形式。プロトコルが受け取ったETHは、Protocol Controlled Value(PCV)と呼ばれるFEIの価格安定メカニズムに組み込まれる
- 1ドルから下乖離の状態の場合、ユーザーがFEIを売却する時にペナルティとして売却されるFEIの一部がバーンされる構造。これによって下落時の受給バランスを調整する。
- 1ドルから下乖離の状態がしばらく続くと、リウェイトというプログラムが作動する。これはPCVを利用した下乖離の解消方法で、FEI価格が$1になるようにPCVのETHをFEIに交換する。買い戻しと同義。
v1についてより詳しくは下記のレポートを御覧ください。
これらの仕組みをアップデートさせたのがFei Protocol v2です。以下の節からその概要と仕組みについて解説します。
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