NFT価値の源泉を問う【前編】|「個性的な」と「没個性的な」の狭間に生じたNFT市場

目次

  • 前提
  • ノンファンジブルな商品が辿った一つの歴史|「贈答品の」物質文明、市場経済、資本経済
  • 「個性的な」と「没個性的な」の狭間に生じたNFT市場【前編】
  • 総論

前提

本レポート「NFT価値の源泉を問う」は【前編】【後編】に分けて公開致します。
「NFTとはノンファンジブル(代替不可能)なトークンであるため個々にユニークなトークンである」と解釈されるかもしれませんが本レポートではその考えを部分的に否定し、没個性化したNFTとその意義、将来性について言及します。
つまりNFTは流動性が低く、交換が困難であり、故に価格発見が難しい、という解釈はケースによって正しい場合と正しくない場合があるということです。
本レポートでは、まず一度ノンファンジブル(個性的)な商品の歴史を簡単に振り返り、その後現状のNFT市場を「個性的」と「没個性的」の観点から類型化し、それらのマーケットの違いについて解説します。また、この市場の違いがNFTにどのような価値を付与しようとしているのか、その結果どのような商品として取り扱っている可能性があるのか、「NFTはランボルギーニである」というよくある例えが何を意味しているのか、今後のNFTの方向性についての考察などを筆者解釈を交えて解説します。

なお本レポート内容は「NFTの普遍性と個別性」【前編】【中編】【後編】で筆者が示した理解と対峙する概念を示します。この点のまとめは本レポート【後編】の総論として回収します。

ノンファンジブルな商品が辿った一つの歴史|「贈答品の」物質文明、市場経済、資本経済

NFTとは何か、という点は10分で分かるNFT(Non-fungible token)で解説していますが、この解説にあるように世の中に存在する多くのものが実はノンファンジブル(代替不可能)であり個性的なものです。
市場経済(商品経済)以前の社会を生産と消費、贈与と消費で成り立つ贈与経済(物質文明)だと表現することがありますが、ここでは贈与経済如何ではなく「贈答品」が物質文明から市場経済へ、さらに市場経済から資本経済へと移行したある社会が垣間見せる「贈与の非人格化により贈与が贈与でなくなる臨界点」にのみ着目し、ノンファンジブルな商品がファンジブルなものとして扱われていく様を概説します。
なぜノンファンジブルなものをファンジブルなものとして扱う例を知る必要があるのかは、NFT規格から連想する「個性的、低流動性、使用価値など」の偶像ではなく、NFTの規格そのものとそこから連想されるものを一度切り離して捉えるためです。そして、またこの規格がもつ意味を捉え直すことでNFTの未来像も予測しやすくなるのではないかと筆者は期待しています。

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